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勉強の成果ではなく、勉強時間を評価する学校教育について

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

今回は、勉強時間を評価する学校教育について、疑問を投げかけたいと思います。

 

「起きている」ことが評価される中学校教育

僕は、中学校の授業の時間、よく寝ていました。授業がつまらなかったんですよね。

そうすると、いつも僕をひっぱたいてくる先生がいました。

「おい木村、また寝てんのか!」と。周りの生徒には笑われていましたね(笑)。

でも、数学、理科、英語のテストでは、そこそこ良い点数を取ることができていました。

「なんでいつも寝ているのに、良い点数を取れるの? 家で勉強してるんでしょ?」と同級生に言われていました。

この時点で、僕は学校の先生や生徒に対して理解できないことがたくさんあります。

ちょっと待って。起きて授業を良く聞いていれば、勉強はできるようになるのか? そんなことはないですよね。

しかし、内申点や通知表では、授業態度の良い生徒が評価されます。そして、その成績が高校受験では評価されます。

これは、僕にとって気持ちの悪いことです。先生の言うことを良く聞いてれば、その内容を理解していなくても、評価される仕組みがあるということですから。

公立の中学校と言うのは、学びの場所ではなく、教育の場所なんだなと思わされます。

僕にとって、学校の言う通りに育てられることは苦痛なことでした。

参考:人の主体性は、環境によって失われるものである

参考:なぜ、東京から引っ越して、高知の嶺北地域に住むのか? 学びのインフラとして個人大学、文脈ゼミをはじめます

 

「勉強時間」が評価される高校教育

高校に進学すると、中学の時よりも寝ることが咎められにくくなり、高校は自主性が尊重されている良い場所だなと思いました。

しかし、試験週間になるとびっくりする習慣があったのです。

それが、科目毎の勉強時間をシートに記録し、担任に提出するシステムです。

先ほども書きましたが、勉強は時間をかければかけるほどできるようになるものではありません。「私は受験の時は1日12時間費やして、有名大学に入学した」と言ったようにドヤる先生がいますが、試験では勉強時間が評価されるわけではありません。

僕は、正直に全ての科目を0時間と記入して担任に提出しました

すると、担任に個別に呼び出され、「信じられない、もうちょっと勉強してください」と怒られてしまいました。

当時の僕は、「みんな嘘をついて勉強時間を書いているのだろう。なぜ、成績上位なのに勉強時間のことで怒られるのだ。」くらいには思っていました。

学校側の意図として、生徒の個別の勉強意欲を観察しておきたいという気持ちはわかります。クラスごとに勉強時間を比較し、担任の評価にも用いてそうですね。

「どんな勉強法で何に取り組んだか」を記入させると集計が大変だから、数値を集計しようとする気持ちはわかります。

勉強時間が少なくても成績の良い生徒に対し、もっと頑張ればもっと成績が伸びるだろうから、伸びてほしいという気持ちも教師としてはわかるものです。

それでも、勉強時間を評価するのは学校教育としてどうかと思います。

勉強時間は、学びの目標としてふさわしくないのです。もしそれを目標にしたら、十分に勉強に時間をかけることに生徒が満足してしまい、その時間で何を学んだかを重視しなくなってしまいます。僕は、大学受験の時は、勉強時間ではなく、模擬試験の点数がどれだけ伸びたかを指標にしていました

アルバイトなどで、時間をかければかけるほど成果が上がるような活動ならば、時間で評価し、時給を与えるのはわかります。しかし、勉強はそういうタイプのものではありません。たとえ1日1時間であっても、その時間に集中して考えられれば、ダラダラとした10時間よりも多くのことが学べます

参考:「教わる」つまらなさよりも、「学ぶ」楽しみを。 文脈ゼミの手引きその2

 

努力の評価だけでなく、成果の評価を

僕は、つまらない授業は寝るべきだと今でも思っています。つまらないことを我慢して授業を聞くと、好奇心が鈍ってしまいます。強制によって学べることは、考えないことだけです。

会社に夜遅くまでいることが評価され、居眠りすることを罰する会社が今でもあると聞きます。飲み会には出席することに意味があり、そこで何の話をするかが重要でないとか。僕は、勤務態度に過剰に注目し、成果に注目しない会社のことがよく理解できません。寝ることでパフォーマンスが上がるなら寝るべきです。ダラダラと仕事をして成果が出ないなら、帰ったほうが良いでしょう。

参考:前例主義の背後には、デメリットを過大評価し、メリットを過小評価する考え方がある

ここまでの話は、もちろん僕の立場からの話です。成果で評価しようという考え方には、「努力しているのに成果が出ない人はどうするんだ」という批判もあるでしょう。どんな評価の仕方を選びたいか、お話ししてみたいですね。

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。