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政治家が釣られた? 「淫夢新聞社」削除の経緯・僕が思うこと

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

今回は、2016年12月に起きた「淫夢新聞社」削除騒動を紹介し、思うところを書きたいと思います。

簡単な経緯

12月17日、政治家の鈴木まりこさんが、ツイッター(@marikokoro556)で、「淫夢新聞社オフィシャル(以下、淫夢新聞社)」の記事を引用したツイートをしました。

そのツイートは削除済み。下の画像引用は、INTERNET ARCHIVEによるものです。(人物写真へのモザイクは当サイトによるもの)

画像引用:@marikokoro556- INTERNET ARCHIVE

引用した記事は、「日本人客に糞尿を食べさせる…韓国のレストラン従業員逮捕」というもの。その内容は、INTERNET ARCHIVEで確認してください。

画像引用:日本人客に糞尿を食べさせる…韓国のレストラン従業員逮捕(削除済み。リンクはアーカイブ。)

この記事とツイートが話題になって、「淫夢新聞社」はサイトが削除されています。淫夢新聞者のツイッターも、削除済みです。(リンクはINTERNET ARCHIVEへ。)

 

ふたつに分かれる反応

「淫夢新聞社」は、いわゆる淫夢ネタを使ったジョークサイトです。

つまり、簡単に言えば、「ジョークサイトにツイッターで引っかかってしまった政治家がいた。それについて、政治家と、淫夢を知っている一部の人が争うことになった。」という話です。

で、僕がこの件をブログで紹介しようと思ったのは、淫夢ネタを外の人にもわかるように解説したいと思っているからです。

参考:ニコニコ動画・「例のアレ」が全部わかる記事まとめ「文脈をつなぐ」のミッション 「例のアレ」を書き続ける理由

なので、政治家サイド、淫夢民サイドと分けてこれから話をしますが、どちらかの味方をしようというつもりはありません。

ツイッターでのやり取りを見ていると、どうも「淫夢新聞社は悪質な記事を作っていた」「間違っているのは政治家の方だった」みたいな一方向的な書き込みが多いんですよね。

 

虚構新聞に釣られる事件は以前にあった

「淫夢新聞社」より先駆けで、ネット(ツイッター)で有名なジョークサイトとして、「虚構新聞」があります。ニュースサイトに見せかけて、その内容はすべてフィクションというもの。

「こんなのニュースではありえない!」と笑えるなら良いのですが、そう思えないこともあります。そのため、虚構新聞にツイッターで釣られた政治家は、これまでに何人かいます。

参考:【衝撃】虚構新聞のネタ記事に議員さんまで釣られる事態に・・・ – NAVERまとめ

参考:『性行為、17歳までに経験を』女性手帳の内容…民主党「樽井良和議員」虚構新聞のネタにひっかかった模様 – NAVERまとめ

現在では、虚構新聞はサイト下部に「この記事はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません」と書かれています。淫夢新聞社にはパッと見た限りそのような記述がなかったので、責められやすかったでしょう。ジョークサイトは、運営にリスクがありますね。

引用:虚構新聞

 

もし釣られたことがわかったら

ツイッターで記事を紹介する前には、「内容が正しいかどうか吟味する」、「どんなサイト・誰が書いた記事なのかチェックする」のは当たり前でしょう。特に、そのアカウントが実名・仕事と関連づけられているときはなおさらです。

それでもやらかしてしまうことは、人間あると思います。

ツイッターでの記事言及では、記事そのものの中身はどうでもよく、それを話題に何か言いたいことがあるからちょっと触れる使い方をすることがあります。話のタネとしての使い方です。「よく知らないけどちょっと話題にする」のは、ネットに限らずありますね。

鈴木まりこさん以前に、医師の高須さんがあの記事を引用していました。なので、信頼できる人からの情報だから、鈴木さんは信頼できる情報だと思ってしまったのかもしれません。

それでも、釣られたことがリツイートによってされ、注目を集めているときは、何らかの対処をしなければなりません。批判やクソリプが飛んできますからね。

僕は、次のツイートのような謝りかたは、とても参考になると思いました。

 

この記事の冒頭で紹介したツイートがなぜ消されたのか調べたところ、鈴木さんは次のようなツイートを残していました。

https://twitter.com/marikokoro556/status/812870210982023168

https://twitter.com/marikokoro556/status/812872021071663104

https://twitter.com/marikokoro556/status/812875462263246848

「淫夢新聞社の内容は、差別的な内容を含んでいたため、放置できずリツイートしてしまった」ここまでは僕もわかるんですよね。

実際、淫夢新聞社の内容は差別的表現と受け取られてもしかたないレベルだったとは思います。保○速報とかはもっとその傾向が強いですが……

ただ、「皆様の反響のお陰で淫夢新聞社のサイトの閉鎖を確認できました。」と報告しているのを見たときには、えぇ……と思いました。そしてツイートの内容を遡ってみたところ、察しました

今回に限らず、政治家の方がツイッターでネタ記事に釣られる事件は起こり続けるだろうなと思います。仲介役とはいえ情報発信をしているのですから、情報の中身をチェックする人が増えて欲しいものですね。

 

12/27追記

鈴木まりこさんは、現在無所属となっています。

 

12/28追記

淫夢新聞であったと思われるアカウントがツイートしています。

https://twitter.com/un_l5zzk/status/813733425001574400

https://twitter.com/un_l5zzk/status/813732013089824769

https://twitter.com/un_l5zzk/status/813732580109361153

https://twitter.com/un_l5zzk/status/813732760086978561

 

淫夢民の振る舞いについて

ここからはネットユーザー向けのおまけ。

「淫夢新聞社」は、淫夢民の一部で人気を集めていたサイトでした。

なので、「淫夢新聞を返せ」「ホモコーストを許すな」と突撃しているアカウントがあります。炎上が起こると、にちゃんねる・淫夢民・ネット側は、いつもこういう状況になるんですよね。

でもでも、できれば冷静になって考えてみてほしいなと思います。

淫夢がいかにネットユーザーの一部で人気を集めているとはいえ、それの知名度はほんのごく一部に過ぎません

「淫夢という名前のサイト名から釣りだってわかるだろ!」と思うのは、いつもサイト名をチェックしている人です。「ちゃんと確認しろ」は後出しジャンケンで言えますからね。

だから、外に淫夢を広げるときには、気をつけなければならないと思います。

ニコニコ動画やにちゃんねるの内側でやっている分には、今回のような炎上は起こらなかったでしょう。

でも、外側、ツイッターやブログ・一般サイトで淫夢のことを不用意に書いていたから、一般の人の目に触れてしまった淫夢の悪評ばかりが外に知られてしまうのは、淫夢民にとってマイナスです。情報を発信する場所には気をつけよう!

 

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。