”ASEANで働く”を近くするウェブマガジン「アセナビ」を知っていますか?
先日、アセナビが主催する『海外ベンチャー企業代表が語る!「 ASEANで働くを近くする」キャリアイベント』に参加してきました。(アセナビ編集長の磯部さん に誘っていただきました!)
ちょっとそのイベントの中で気づいたことがあったので、書いてみようと思います。
イベント会場付近の東京湾の水路に鴨が居た。
どんな人が話していたか
登壇していたのは、ASEAN領域に目を向けているベンチャー企業の代表の方々。
事業の内容は、日本でソフトウェア開発などの仕事引き受けて、物価や賃金の安い海外の方々と開発するオフショア開発が中心になっています。
◯グローバルベンチャー企業代表講演
・Evolable Asia Co.,Ltd.、Soltec Vietnam Company 、Soltec Investments Pte.Ltd. 代表取締役社長 薛悠司氏
・株式会社サウザンドクレイン代表取締役社長 高橋良太氏
・株式会社エボラブルアジア代表取締役社長 吉村英毅氏
日本の停滞を背景とした「グローバル化」
まずひとつ、日本が少子高齢化していくことを踏まえた「グローバル化」があるということに気づきました。
イベントに参加する前の僕が知っていたのは、英語圏のスタンダードに合わせようとする「グローバル化」と、環境保護の文脈での「グローバル化」だけでした。
例えば、東京工業大学の教育改革では、「グローバル社会に寄与できるような人材像」を明確に示そうとしています。
これらの「グローバル化」についての話は何度か聞いたことがあって、なんとなく言っていることはわかるのだけれども、僕にとってピンと来るものではありませんでした。
ですが、今回聞いた話は違います。
内閣府「日本の将来推計人口」によると、2050年までに日本の人口は約3000万人減ると予測されています。
日本の人口が3000万人減るということは、3000万人分の食事・遊び・消費活動がなくなるということです。また、日本の人口が3000万人減るということは、3000万人分の会社の売上がなくなるということです。
会社の売上が減れば、お金を得られる仕事が国内に減って、貧しい暮らしをする人が増えることになります。
その一方で、今経済的に成長していっている国があります。
そうした国で仕事をしたほうが儲かるようになるし、良い仕事を作り出せるのだから、海外で事業展開をしていこう。
これも、ひとつの「グローバル化」ですね。出稼ぎと言ってもいいかもしれません。
当たり前の話に聞こえるかもしれませんが、これは僕にとって当たり前のことではありませんでした。
少子高齢化は、今現在の日本人が、これからの日本のあり方を考えていかなければならないと思う危機感を発生させていたんですね。
なぜASEANへのグローバル化なのか?
では、どうして登壇者の方々は「ASEANへの」グローバル化を考えたのでしょうか? 単に「グローバル化」ならば、アフリカだって中国だってアメリカだって良いはずです。
その理由は、おおざっぱに次のようにまとめられます。
- 日本に物理的に近い(移動にかかるお金が安い)
- 経済成長している国が多い
- 親日的な国が多い
僕は3番目の「親日的な国が多い」ことの重要さを知って驚きました。
例えば、日本の仕事をベトナムで開発するような会社で働いている現地採用の日本人を考えてみましょう。
きっと、その日本人は、日本での仕事の内容を読み解いて、現地の方々に仕事として割り当てるマネージャー的な仕事をすることになるかと思います。
そのとき、その人の給与はどのくらいになるのでしょうか?
ベトナムの給与相場を見てみましょう。
【ベトナム人の場合】大卒初任給:月給300USD~
【日本人の場合】■現地採用:月給1,000USD~5,000USD
実に3倍以上の差があります。
もし、現地のベトナム人が、同じ職場で働く日本人を見て大した仕事をしていないと感じたら、きっと給与に不満をもつことでしょう。もし、現地の人が、日本人のことをあまり良く思っていないとしたら、わずかな給与の差であったとしても快くは思わないでしょう。
気持ちよく仕事をするためには、仕事をする人同士の協力と信頼関係が欠かせません。だから、日本に対して良いイメージをもっている国の人と一緒に仕事できることは重要なんですね。
海外の事情を知ることで、日本について考えなおすことができる
これらはすべて、僕が聞いて解釈しただけのお話です。実際に僕が見て確かめてきたわけではないことが、なんとなくひっかかります。
登壇者の方々が言っていたことが本当なのか、ちょっと実際にベトナムやフィリピンに行ってみたくなりました。
この夏行こうかな。
それではまた。