自分にとって何のためにもならない広告
自分のためにならないのに、日常の中で目にする広告はある。
会員登録と共に登録されるメルマガ。ポストに勝手に投函されるチラシ。テレビCM。広告ではないが、スマートフォンなどのプッシュ通知も煩わしい。
受け取ったり確認するという手間の代わりに、得られるものがないからうっとうしいと感じる。
たとえ、自分の興味のある広告だけが表示されるようになったとしても、そのとき求めていないものであれば意味がない。
求めてもいない人に届く手法の広告は、あまり好きではないし、見ない。
よい体験をさせてくれる広告はありがたい
一方で、得られるものがある広告というのは、なんとも面白い発明だと思う。
2015年正月の時期に、とあるアニメ(闘牌伝説 アカギ)の12話分が、一ヶ月限定でニコニコ動画で無料配信されていた。
【お知らせ】2015年1月1日(木)12時より、期間限定の無料配信決定!【対象話数:1話~13話/無料期間:1月1日(木)12時~1月31日(土)24時】
トヨタの車(アクア)のCMを30秒見れば(再生前広告)、1話100円程度で配信されているアニメがタダで見れるのである。
アカギのアニメは見たことがなかったので、トヨタさんありがたいなあと思ってみた。
他のニコニコユーザーのコメントにも、感謝の気持ちがあらわれているのが見えた。
広告の「おかげ」を感じられるような広告手法
テレビCMだって、本当は、それがあるおかげで無料で番組を見られるようになっているはずのものだ。だが、あまりに当たり前なものとして広告が入っているために、ありがたさは薄れる。ニコニコアニメを無料にするような広告も、常習化してしまえば見る意味がなくなるだろう。
つまり、
・広告を見れば、その直後に商品(例ではアニメ動画)が受け取れる。
・期間や商品範囲やタイミングが限定されている。
ような広告に、ぼくは目が行ってしまう。これを、即時給付型の広告と呼んでみる。広告主によって、価値あるものがもたらされていると感じられる広告だ。
商品が物理的なものだと、受け取れる時間がかかってありがたみが薄くなる。広告と商品が時間的に結びついているのが、即時給付型の広告の強みであり、広告できるものの制限だ。
即時給付型広告の効果が認められていってほしい
即時給付型の広告は、他の場面ではあまり見たことがない。
iPhone アプリのゲームでも、即時給付型の広告をしているゲームがあった。時間経過と共にゆっくりと回復するスタミナが、動画を見るという行動をすればすぐに回復するのだ。
他の例だと、LINEスタンプやティッシュつきチラシはそれに近いかもしれない。
即時給付型の広告は、個人としてありがたいし、見てしまう効果はあるはずなので、ぜひ広まっていってほしい。