なぜ、東京から引っ越して、高知の嶺北地域に住むのか? 学びのインフラとして個人大学、文脈ゼミをはじめます

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どうも、木村(@kimu3_slime)です。

いま、東京から一時的に離れ、高知県の嶺北地域に滞在しています。嶺北地域は、高知市中心部からバスで北へ、2時間程度で行くことができます。

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写真は、棚田です。1つの段は、ひと1人の高さ。原型は弥生時代からあったそうで。

これだけの山を切り開き、維持してきた先人はすごいなあ。」「人の力があるとはいえ、棚田ができるのは、山の傾斜が比較的ゆるやかだからなのではないか?」「嶺北地域が山間部にもかかわらず明るい理由は、山のなだらかさと吉野川のおかげ?」 そんなことを考えて過ごしています。

滞在の目的であった家探し。嶺北地域への移住を支援するNPO法人「れいほく田舎暮らしネットワーク」の川村さんのおかげで、無事に住む場所が決まりました。高知県土佐町です。車を込めた生活費が予想以上に安く、驚いています。

今回は10日まで嶺北に滞在して、そのあと東京に戻ります。できるだけ早く引っ越したいものですが、かかる時間は東京での手続き次第。遅くとも、4月25日あたりまででしょうか。

さて、本題に入りましょう。「なぜ、東京から引っ越して、高知の嶺北地域に住むのか?です。

 

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移住とライフステージの変化

まずひとつ、間違えたくないことがあります。ぼくは今回、「高知の嶺北地域に住む客観的なメリット」の話はしません。強いて言うなら、「れいほく田舎暮らしネットワーク」があるおかげで「移住がしやすい」ということでしょうか。他にも、「魅力」は挙げれば切りがないでしょう。

正直、ぼくは高知のこと、嶺北地域のことを、まだほとんど何も知りません。何も知らないけど、人の縁によって興味をもち、知りたくてやってきました。

ぼくがよく聞いているネットラジオ「文化系トークラジオLife」で「ここに住みたい~これからの『住む場所』の選び方」という話がありました。住む場所を議論するときに重要だと思ったのは、「ライフステージによって住む場所を変えるのだから、引っ越し先のメリット・デメリットだけを話していても仕方がない」ということ。進学、就職、出産、親の介護など、ライフステージの変わり目で引っ越すことが多いのではないでしょうか。

実際、ぼくも就職のタイミングです。群馬県高崎市で18年間過ごし、大学進学と同時に、東京都目黒区で6年間を過ごしてきました。

  • 地方都市(高崎)と都市(目黒)で過ごしてきたので、それ以外の場所に住んでみたい。
  • フリーランスとしてリモートの仕事を中心に受けるので、働く場所による制約はない

だとしたら、ほとんど足を運んだことのない、西日本に住んでみようか。都会ではない方が、未知のものが多く、面白いだろう。まずはこれからの1年、日本の各地を、この目で知る期間にしても良いのではないか、と思いました。

 

自分と身の回りの人のしあわせを支える力をもつ

じゃあ、何をしたくて、住む場所を選ぶのか。

ここからは自らの価値観、抽象的な話になります。まず第一に、ぼくは他の誰かのためではなく、ぼくのために生きています。正直に生きて、できるだけしあわせになろうとします

そして、しあわせについてこの24年間で学んだことがあります。それは、親しい人がしあわせに生きていることが重要だということです。離婚のあった家族関係、大学での友人関係、就職活動を通して、ぼくと身の回りの人のしあわせをしっかりと支えられる人になりたいと思いました。高校生くらいの頃は「社会を良くしたい」みたいなことを考えていたのですが……。自分がしあわせに生きようと思えないのに、周りの人をしあわせにしたいなんて、つじつまが合わないですよね。周りのひとをしあわせにできないのに、社会をしあわせな状態にもっていくのも難しいでしょう。

 

インフラストラクチャーを自らの手にするための試行錯誤

この前提に立って、では、ぼくは何を手がけていきたいか。しあわせに生きるためには、衣食住のハードインフラストラクチャー(以下略してインフラ)、仕事・学び・遊びのソフトインフラが必要だと思っています。

自らの稼ぎによってこれらのインフラの恩恵をうけられる状態の人は、一般的に「自立している」と言われます

しかし、金銭によってインフラに近いサービスを受け取れるのは人口の多い都市であって、人口が少ない田舎ではそもそもサービス産業が少ないです。例えば、田舎で車を自分でもっていくて、車を借りる友達もいなければ、代行やタクシーでものすごくお金がかかることでしょう。

そして、インフラを運営しているのは、行政や企業です。いくらお金があったとしても、自分が運営に関わっていない限り、インフラを改善することはできません

例えば、「進学した高校のレベルが合わずに自分で勉強したいので、自習室を作って欲しい」と高校生が言ったとしても、そうは実現できません(たぶん)。「都会で待機児童の問題をなんとかしてほしい」「東京で多くの電力を使っているのだから、原発は東京に設置して欲しい」と言っても、議論を進めるのはきっと難しいでしょう。数十年かかるような、時間がものすごくかかる話になりそうです。

 

田舎は、インフラを考え直すことができる場所です。発酵デザイナーの小倉ヒラクさんは、下り坂の日本において、地方で旗を上げて活躍する人を「豪族2.0」と呼んでいます。

東京の港区や渋谷区あたりがシンガポールみたいにメガロポリス化していくのを例外として、人やモノが地方に向けて分散化していく。それは「丁寧に暮らしたい」とかいう「ライフスタイルの問題」じゃなくて「生き延びる道を試行錯誤する」ための最適解なのね。「素敵に暮らす」以前の「なんとかしてサヴァイブする」という事と真剣に向かい合わざるを得ないのが「動乱の時代」の特徴です。

今この状況で、地方に行って事業を立ち上げるというのは「自分らしく暮らしたい」とかではなくて「理想のクニを作りたい」ということ。なので、「自分探し」をしたい人は地方に行くべきではなく、東京や大阪でマネージメントができる優秀な人こそ「自分の旗を掲げる」ために地方へ行くのがいい。
(会社の中の組織作りにかける情熱とスキルを、地域にぶっこんでクニをつくる)

参考:『豪族2.0』〜中央を離れ、理想のクニをつくる実力者が生まれる

少子高齢化で経済的にも衰退していく社会で、ぼくらのしあわせのインフラはどうなってゆくのか」と考えているときは、「生き延びる道を試行錯誤している」感覚があります。

まちの産業やインフラについてよく考えて動き出しているのは、実感を伴った危機を経験している地域ではないでしょうか。島根県の海士町という離島のキャッチフレーズは、「ないものはない」だと言います。

このように、「インフラがない」ことは、「じゃあ自分でインフラを作るか」という考えに向かわせるのではないか? これを、実際に住んで検証してみたいんです。

 

なぜ、嶺北地域なのか

ここまでで「地方、地域」への移住までは絞れましたが、高知県の嶺北地域への移住を決めたのは、なぜか。

決め手は、(嶺北地域の人を含めた)人との縁でした。就職活動を通して仕事というものを考えているときに、「結局、仕事は人の縁が何よりも大事だな」と思うようになったのです。個人として仕事をするならなおさらです。「仕事がそうなのだとしたら、地域に住むことだってそうだろう」と当たり前のように思っています。インフラは、町の役場の人はもちろん、地域の人々によって営まれているものなので、なおさら、人は大事です

初めて嶺北地方を訪れたのは、インターン先であったウェブメディア「灯台もと暮らし」のご縁でした。「灯台もと暮らし」と「れいほく田舎暮らしネットワーク」で、地域の方を招いて、情報発信について考える合宿を行いました。

その合宿で、開いた心をもって話をする人のようすを見て、ここは良いな、と直感的に思いました。嶺北地域に住む著名なブロガーのイケダハヤトさんや、ヒビノケイコさん以外にも、たくさんのすてきな人がいるのではないか。

そう気づいてから、「実際に住むとしたら、どうなるのだろう」と考えました。少なくとも、「灯台もと暮らし」を経由して知り合いができたので、人間関係には困らなそうです。住む場所については、「れいほく田舎暮らしネットワーク」の支えがありそうです。収入についても、イケダハヤトさんのアシスタント制度によるサポートがあるので、心配がない。これだけの条件が揃っていたので、関東を離れて住むことへの迷いはなくなりましたね。

 

学びのインフラを小さく作る

インフラの話に戻りましょう。衣食住のハードインフラと、仕事・学び・遊びのソフトインフラがあると言いました。優先順位をつけずにあれもこれもやろうとすると、何もできません。ぼくがフォーカスしたいのは、学びのインフラです

ぼくは大学の専門であった数学に限らず、あらゆる学問を学び続けたいと思っています。最近はプラトンの「国家」を読んでいますが、この本、「良いクニとはなんだろう?」と考えるのにめちゃくちゃ役に立ちます

 

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学びがなくても生きていくことはできます。しかし、学びがなくては、良い仕事も、良い生活も、できないのではないでしょうか

 

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働きながら、どこにいても学び続けるために。個人大学、文脈ゼミをやりませんか

学びのインフラといっても、ただ講義をするだけの学校を作ることには興味がありません。ぼくがやりたいのは、少人数のゼミナール(以下、ゼミ)です。ゼミとは、ひとつのテーマ・本を決めて、それについて話し合いながら理解を深める活動のこと。セミナー・輪読・読書会とも呼ばれることがあるでしょう。講義は一方的に内容を伝えるのに対し、ゼミでは発表者が毎回変わり、双方向で内容を学び合います。ぼくは「教育(education)」ではなくて「学び(learning)」がしたい。

ぼくが大学で経験した中で価値があったと思うのは、「ゼミ・課外活動・図書館」でした。大学を卒業しても、働きながら「ゼミ・課外活動・図書館」をひとりで運営できるのではないか。いわば、個人大学・ひとり大学をやってみたいんですよね。

実際、2月中旬から、学外の友人と東京でゼミをやっています。テーマは心理学、坂野「認知行動療法」を読んでいます。1周間に1回のペースで進めてきて、あと2章で終わりです。「ものごとをどう認識するか」はうつ病の治療につながりますが、このブログのテーマである文脈にもつながる話です。

 

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このように、「ともに学ぶこと」は、大学の専売特許ではありません。たとえカフェであっても、友達の家だってできます。Google+ ハングアウトやSkypeなどのネット電話を使えば、遠く離れた場所でもできるんです。録音した音声をネットラジオでアーカイブしておけば、音声教材になりますね。ネットラジオが面倒くさくても、ChatCastを使えば手を動かすだけで簡単でしょう。(参考:「ChatCast(チャットキャスト)」の使い方。チャットで遊んでコンテンツ

ということで、ネット通話かChatCastでゼミがしたいです。名づけて「文脈ゼミ」(仮)。全国どこに住んでいる人でも参加可能。テーマと本さえ決まれば、30分の時間で始められます。古典・名著だとありがたいですが、まずは新書でも大丈夫です。本「じっくり勉強したいテーマがあるけれど、一緒に学ぶ仲間がいない」とか、「とにかく木村さんと本が読みたい」とか、そんなメッセージをお待ちしています。人と移住関係の話をもっとしたいので、ゼミ関係なしで、この記事について何でもコメントいただけると喜びます。

文脈ゼミについては、もうちょっと解説する記事を書きますね。(書きました:【参加者募集】ゼミって何をするの? 文脈ゼミの手引きその1

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。

 

 

 

クリエイターと読者をつなぐサービス「note」では、棚田以外の高知での写真、ブログの下書きを公開しています。こちらもフォローしてみてくださいね。https://note.mu/kimu3_slime

こちらの記事もどうぞ。

参考:木村すらいむ(木村一輝)/ 2016年3月大学院卒業後の活動

参考:「なぜ、東京で生きているの?」

参考:日本国土の3分の2が森林である – 空から撮影した群馬、東京、高知を見比べて驚いたこと

参考:なぜ、地元を離れて東京の大学へ進学したかったのか。

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