どうも、木村(@kimu3_slime)です。
5月上旬、高知県大川村でお茶摘みイベントに参加してきました。イベントの主催は、れいほく田舎暮らしネットワークです。
大川村は、4月下旬に僕が引っ越した先である土佐町の、隣の村ですね。
24年の人生初のお茶摘み・お茶作り体験。その様子を、写真でお伝えします!
お茶の摘み方・一芯三葉
斜面を利用して、棚のように植えられた茶畑に入ります。
服装としては、長ズボンがオススメですね。枝が足にぶつかって怪我をするかもしれないので、僕はジーパンでした。
日中はかなり暑くなるので、日焼けを気にする方は日焼け止めを塗っておくのが良いかも。
さて、このお茶畑にはたくさんのお茶っぱがあります。
どの葉っぱを摘めば良いのでしょう? 答えは、新しい葉っぱ、新芽(しんめ)です。
若い芽を摘む、ってこういうことなんですね(?)。
次の写真の葉っぱは、大きく、深い緑色になっています。触ってみると硬いですね。これはダメです。
数ある葉っぱの中から、新しくて、やわらかいものを摘んでいきます。
今回は、一番茶を作るため、「一芯三葉(いっしんさんよう)」でした。
一芯三葉というのは、新芽の先端から数えて三枚目の葉まで摘み取る方法です。三葉摘みとも言われます。
一般的なお茶は、先端から数えて四枚目、五枚目まで摘み取るそうです。先端の、より新しいものだけを使ったお茶は高級品なんですねえ。(参考:チャコのお茶知り体験記)
特に、葉っぱが横に開いていないものが、より良いものだ、と教わりました。写真だと、左のものに近いものが上質な葉ですね。
最初、これを勘違いしていたんですよねえ。開いている方がより元気そうに見えたので。しかし、よく考えると、葉っぱは成長すればするほどに横に開いていくもの。それを逆にたどれば、横に開いていないものが新しい芽だということがわかります。
プチプチ摘んでいくのが気持ち良かったので、動画に残しています。まるで、収穫ゲームと呼ばれるジャンルのスマートフォンのゲームのようでした。(参考:日本をグンマー(群馬県)にするゲームアプリ「ぐんまのやぼう」)
周囲に摘める葉っぱがなくなって、ふと顔を上げると、ゆるやかな山の景色。
風の音と鳥の声だけをBGMに、摘む、摘む、摘む。
新しい芽を探して動く。摘む、摘む、摘む。
一緒に参加している人と話す。摘む、摘む、摘む。
…
…
…
あれ、もうお昼か。
この日は、15人で30kgほどのお茶を摘みました。
四国のおへそ・大川村とは
お茶を積んでいる場所は、大川村とその周辺です。四国のおへそ、というイメージですね。
大豊インターチェンジから、車で50分。大豊町、本山町、土佐町、大川村と進みます。
ちなみに、この3町1村は、嶺北地域と呼ばれています。
(今回とは別件ですが、大豊町では碁石茶というお茶を作る人を全国から募集しています。参考:【急募!碁石茶親衛隊】400年以上続く、伝統的な製法を守り、つなげる手伝いを募集しています – 自由になったサル)
1935年(昭和10年)に3500人を超えていた大川村の人口は、2008年(平成10年)には400人近くまで減っています。(参考:大川村統計資料 – Webarchive)
リアル「世界がもし100人の村だったら」に近づいている場所でしょう。
付近の吉野川の源流では、何の人為もなく岩が転がり、清らかな水が流れています。
今回のお茶摘み・お茶作りでは、大川村に住む川上さんご夫妻にお世話になりました。
川上さんは、神戸で35年会社に勤め、2004年に奥さんの実家である大川村に引っ越してきています。(参考:烏骨鶏(うこっけい)の山小屋)
そして、毎年4月に自宅の裏山で「さくら祭り」を開催し、県内外で300人以上の人を集めています。どういうこと!?
あれだけの山を切り開き、桜・芝桜を植え、階段や展望台を作り、村の人口に匹敵する人を集める……。
僕が訪れた時期は葉桜になってしまいましたが、夫婦二人でこの場所を作ったすごさは伝わってきます。
参考:日本一人口が少ない村「過保護から出て自然の中で生きた時、人間本来の力がひらくんや」大川村さくら祭り。個人宅の裏山まるごと開墾にしびれる!
– ヒビノケイコの日々。人生は自分でデザインする。
参考:高知県民は、自分で「祭り」を作ってしまう。かなり発想がおかしい。 – まだ東京で消耗してるの?
玉緑茶の作り方
お昼休憩を挟んで、午後は、川上さんのお宅の設備を借りて、お茶作りを体験しました。
今回作ったのは、玉緑茶(たまりょくちゃ)と呼ばれるお茶です。
炒る
まず、釜でお茶の葉を炒っていきます。この釜は、数百度になっていて、かき混ぜおし当てられることで熱が加わるんですね。
お茶で熱を加える時にには、蒸気で蒸すやり方(蒸し製緑茶)と、釜で炒るやり方(釜炒り緑茶)があります。これは、釜炒り緑茶です。
炒った茶の葉は、目視で悪い葉を取り除いていきます。
大川村は、高知県内で唯一「玉緑茶の品評会」を行っている場所です。
揉む
臼のような機械を使って、葉っぱを揉みます。この工程は、揉みながら捻るので、揉捻(じゅうねん)と呼ばれます。
もともとは開いていた葉っぱが、捻って小さくなっているのが見えますね。
乾燥させる
さらに、乾燥機で数十分乾燥させて……
最後に、火をかけて風を送り、さらに乾燥させます。
出来上がりはこちら。顔を近づけてみると、カラッとして、お茶の香りが漂ってきます。
最後に、細かい粉を葉っぱから振り分けます。フライパンでチャーハンを作る時のように、円を描くようにゆすりました。
どうでもいいことですが、この日は「お茶摘み」と合わせて緑色の服を着て行きました。色は近い?
1枚の葉っぱは、熱を加えて捻られ、乾燥して、これほどまで小さくなります。
時間は夜6時。ほぼ1日かけた後に飲む、できたてのまろやかなお茶はおいしかったなあ。
車で帰る時に、「また大川に来てね!」と大きな声で言ってくれた川上さん。お世話になりました!
玉緑茶と煎茶の違い
玉緑茶は、丸いぐりっとした葉っぱです。
今までに関東で目にしてきた煎茶は、葉っぱを細長く整える精揉という工程があるんですね。参考:日本茶の種類 > 玉緑茶・釜伸び茶・釜炒り玉緑茶 – お茶百貨
玉緑茶をお湯に入れると……
なんと! お茶の葉っぱに戻りました。この葉っぱを眺めるのも、玉緑茶の楽しみ方ですね。
今回のようなお茶作り、製造の体験イベントは、川上 千代子さんのフェイスブックで募集されています。
写真付きで熱心に更新されているので、ぜひチェックしてみてください。
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木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。