記憶力を上げる必要なんて、ない。
昔、ぼくは歴史の授業が苦手だった。それは記憶力がないからだと思い込んでいた。
実はそうではなく、単に歴史をどう理解すればいいかわからなかっただけなのだ。
わかってしまえば、覚えるとかいう行為をする必要はない。
もし仮に記憶力が増したって、わかっていなければ歴史についてまともに語れないだろう。
記憶する前に、理解しようねって自分に言い聞かせたい。
わからないのに、覚えてもしょうがないよねってこと。
宝の地図を必死に書き写したって、その意味がわからなければ意味がない。
解読できる人になってようやく、その記録は価値をもつ。
板書やスライドを使って、何か発表をするときに思う。
原稿を覚えざるを得なくなってるとき、すごい負けた感じがするんだよ。
あーこれ頭使って話せていないじゃんっていう。
復元してつくり出した話と、記録を読み上げる話は別物。
筆記試験や面接でも、必死に覚えて対処するのは最悪の手段だ。
もちろん、記録しておきたいことってある。
けど、記憶しておきたいことってあんまりない。
記憶するかどうかなんて、意図的に工夫する必要があるだろうか。
必死に覚えることより、その場で考えてわかるようにすることが大事だ。
それよりも、何も見ずに考えて理解することに、時間をかけていようと思う。