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誤解されたっていいじゃないか。「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」を読んで思う。

かつては”コミュ障”だったのに現在はアナウンサーになった吉田尚記さんが書いた本「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」を読みました。

 

なぜ、この人と話をすると楽になるのか
太田出版 (2015-01-31)
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僕もコミュニケーションが苦手意識があるのですが、それを和らげてくれる考え方をこの本の中で見つけました。

 

あえて先入観を投げ込もう

小学生の頃、一緒に遊んでいる友達から「友達だろ?」と言われて、「いや、そうでもないよ」と答えたことがあります。

どうしてコミュニケーションが苦手なのか自分自身を分析すると、それは真面目にすぎるからなのです。

吉田さんは「人を先入観で判断してはいけないとは言うけれど」と前置きしながらこう語ります。

人にしゃべらせる方法を考えた時に、先入観はもっていたほうがいい。もっと言えば、先入観はむしろ間違っているほうがいいかもしれないくらい。なぜか?人は間違った情報を訂正する時にいちばんしゃべる生き物だからです。

確かにその通りです。自分から話すことの少ない大人しい自分も、流石に大きく誤解されていると訂正したくなります。そう考えれば、まずは先入観で話してみるのはまずアリですよね。

 

誰かを完璧に理解することはできない

「でも、先入観をもって人と話すなんて。人と人とがコミュニケーションをする目的は、人が本当の意味で理解しあうことなんじゃないのか」とかつての僕なら言ったでしょう。

吉田さんは「コミュニケーション自体が誰かのことを正確に理解するためのものではないから」と言い切ります。

みんな理解はバラバラでいい。理解はどこまでいっても誤解の一種、誰かを完璧に理解することなんてできません。それがコミュニケーションの基本的な構造。だからぜひ間違えられてみてくださいって話です。

人は人のことをどうやっても完璧に理解することはできない。バラバラな理解を統一させることはできないし、できたら気持ち悪い。そのことにハッと気づいた日から、僕はコミュニケーションに肩の力を抜いて取り組めるようになった気がします。

「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」では、コミュニケーションをゲームとして楽しむための心構えと技術がたくさん紹介されています。コミュニケーションを楽しめなかった昔の自分におすすめしたい本です。もしあなたが僕と似たような考えをもっていたら、手にとってみてください。