今回の記事は、アニメ「山田くんと7人の魔女」9話までのネタバレを含みます。ネタバレを気にする方は注意。1話(無料)はこちら。
ようやく自分の気持ちに気づく山田
「山田くんと7人の魔女」は、不良生徒の主人公山田が、偶然階段から落ちた優等生白石とぶつかり、体が入れ替わってしまうとというお話。学校には「中身が入れ替わる」という能力を以外にも様々な生徒がいて、山田自身は「キスをすることで相手の能力をコピーする」能力をもっています。
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9話の、山田が自分の思いに気づくシーンがとっても良かったです。ちょっと引用します。
山田の友人宮村が、何かを未来視して様子のおかしい山田に問いかけるシーン。
宮村 本当は何を見たんだ?
山田 白石が秘書になってたんだよ。
宮村 なんだそんなことか。生徒会長の秘書とか、学年一位の優等生にあるべきポジションなんじゃねえの。
山田 そうじゃねえんだよ。
宮村 じゃあなんだ?白石さんが俺たちから離れていったとでも?
山田 そうじゃねえって!白石は
(白石さんが秘書になっている未来視を思い出す山田。儚い笑顔の白石さん。)
山田 あんな顔見ちまったら……認めるしかねえ。
宮村 お、お前。まさか!
山田 そうだよ、俺は白石のことが好きなんだ!
画像引用元:山田くんと7人の魔女 #9「必ず未来を変えて」
(画面に流れる大量の「知ってた」コメント)
王道の展開なんですけど、それでもすごい好きなんです。
失いそうになってはじめて自分の大切にしていたものにハッと気づくというストーリー。
「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」にも似たような展開があって、こちらも大好きです。
失った未来を想像することで、守りたいものかどうかがわかる。
この話から、当たり前すぎて大切にしているかどうかすら気づけないようなものに気づく方法を学ぶことができます。
大量の「知ってた」コメントを見るように、山田が白石さんのことを好いているのはアニメの視聴者にとっては明らかなことでした。それでも、秘書になって心なしか悲しそうな顔をしている白石さんの顔を見るその時まで、山田はそのことを自覚していませんでした。
身近にあって当たり前になっているものって、当たり前すぎて自分にとって大切なものかどうかわからなくなってしまうことがあるんですよね。
死にかけてわかる生きることの大切さ。喧嘩してみてわかる、友人や家族の大切さ。そういったものに気づくにはどうすればよいのでしょうか?
「山田くんと七人の魔女」のように、「それがなくなった未来」を想像してみることです。
「もし、違うものになってしまったら?」「もし、それが消えてしまったら?」
そんな未来を想像した時に、別にそれでもいいやと一瞬で思えるなら、それはどうでもよいものでしょう。それでも、心の隅に何か引っかかるものを感じたなら、自分では意識していないけれども、それは大切なものかもしれません。
しつこく叱ってくるうるさい人も、いざ居なくなったとしたら寂しいかもしれないですね?
それではまた。
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