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どうして大学で数学を学ぼうとしたのか。ありとあらゆるものをシンプルに説明したい衝動。

僕は大学に入って数学を学ぶ道へ進んだ。

そのことを人に話すと、「数学??これまたどうして?」と聞かれることが多い。

聞き返されると、「逆にどうして数学を学ばないのだろう……?」と素朴に思ったりする。

でも、昔から数学マニアだったわけではないし、数学が飛び抜けて得意なわけではない。

どうしてなのだろうか、ちょっと文章にして考えてみよう。

 

大学に入るまで、そして今も、新しいことを学んで考えることが大原則として大好きだ。

例えば、難しいゲームをやりこんで上達していくのが好きだ。中学生から高校生の頃は、休日は毎日8時間くらい集中してシューティングゲームをやっていた。

繰り返しあれやこれや試していくうちに、対処しようがない難しい問題が簡単に見えるようになってくるのが本当に気持ちいい。

 

数学は、単なる計算ルールではなく、ありとあらゆるものをシンプルな原則の組み合わせとして理解するための基礎的な考え方を教えてくれる。

数学を学んだからといって世界のすべてがわかるわけではないが、世界のすべてのうちシンプルに理解しやすい部分を見つけてモデル化してしまえば、即座に数学として理解できるようになる。

あらゆるものをシンプルに理解したい。

誰にでもわかる当たり前なことを見つけ出して、そこから全てを説明できるようにしてしまいたい。

なんて強欲な考え方なんだろうと思うけれど、大学で学科を選ぶときはそういう学問を選びたかったのだ。

 

大学に入ってからは考え方が少しずつ変わり、数学以外にも、学問以外にも世界には面白いものがたくさんあるということがわかってきた。

大学を卒業したら、数学だけを考えていくような時間は少なくなっていくだろう。

それでも、あらゆるものを学び取って、そこに大事な基本的な考え方を見つける楽しさをやめることはないと確信している。