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ニコニコ動画の面白キケン地帯「例のアレ」とは?

どうも、ニコニコ動画ヘビーウォッチャーの木村(@kimu3_slime)です。

この記事では、ニコニコ動画(以下、ニコ動)の面白キケン地帯「例のアレ」について、初めて聞く方でもわかるように紹介します!

 

そもそも、「例のアレ」って?

ニコ動のすべての動画は、6つのカテゴリグループによって分類されています。

1.エンタメ・音楽、2.生活・一般・スポーツ、3.政治、4.科学・技術、5.アニメ・ゲーム・絵、6.その他ですね。

「例のアレ」は、「その他」カテゴリグループのカテゴリタグです。

画像引用:総合ランキング – ニコニコ動画

ニコ動の中で特に活発なカテゴリは、ボーカロイド・歌ってみたを中心とする「エンタメ・音楽」配信アニメ・ゲーム実況を中心とする「アニメ・ゲーム・絵」です。

そして、上記ふたつのカテゴリに匹敵するほどの人気と面白さを備えているのが、真夏の夜の淫夢を中心とする「例のアレ」なのです。

まなつのよるのいんむ……? それはあとで紹介しましょう。

例のアレ=はみ出しものの集まり

「例のアレ」タグで投稿される動画は、普通ではありません。だって、アニメならアニメタグ、歌ってみたなら歌ってみたタグと、健全な作品ならば「例のアレ」に登録されることはないのですから。つまり、「例のアレ」はちょっとキケンな動画の集まりなのです。

特に、ニコニコ動画内でそれなりの規模を持つシリーズの動画においては、実際の内容とは関係無く、カテゴリ「ファッション」に登録されるという問題がありました。これに対応する為、カテゴリ「例のアレ」を追加しました。

「例のアレ」の意図としては、ビリー兄貴シリーズや、現在「ファッション」にて多数を占めているような動画で利用される事を期待します。

引用:カテゴリ追加と廃止のお知らせ – ニコニコインフォ

ビリー兄貴シリーズや、現在「ファッション」にて多数を占めているような動画」というのはなんとも意味深な記述です。

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それぞれ、軽く紹介しましょう。

ビリー兄貴シリーズというのは、ムキムキの西洋人男性たちがパンツを取り合ってレスリングする「ガチムチパンツレスリング」の動画群のことですね。「歪みねぇな♂」などの空耳が人気。

ファッションにて多数を占めているような動画とぼかしてかかれているのは、実在する宗教団体の布教ビデオをもとに音MADを作る通称「エア本さん」のこと。「頭がパーン」というセリフとBGM「グルメレース」を組み合わせた音MADが流行りました。

参考:ガチムチパンツレスリングはなぜ流行り、なぜ衰退したのか? 音MADの時代からストーリーの時代へ「頭がパーン」、エア本さん、必須アモト酸とは何か?

このように、「例のアレ」カテゴリで楽しまれている動画は、きわどいものが多いです。アダルト、エロ、ホモネタ、宗教、炎上した一般人などが元ネタになっています。

なにが面白いの?

「例のアレ」の面白さは、なんでしょうか?

もちろん答えは人それぞれ。下ネタが面白い、不謹慎なネタが面白い、独特のコメント(語録)が面白い、ブームの流行り廃りが楽しい……。ゲームの面白さとはなにかと100人に聞いたら、100人違う答えがかえってくるのと同じです。

たくさんあると言われてもピンと来ないでしょうか。

僕は「例のアレ」の各ジャンルに共通しているひとつの面白さがあると思っています。それは、二次創作の面白さです。

二次創作の豊富さで「例のアレ」に勝るジャンルはほかにありません。二次創作とは、原作(一次創作)を元ネタとして作った作品のことです。

具体例で考えてみましょう。例えば、「迫真空手部」という原作(一次創作)があります。空手部の先輩後輩3人がお風呂に入ってさっぱりするビデオです。

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この一次創作の一部分を取り出し改変した作品として、会話がぎこちなくなった「会話苦手部」、先輩がやさしくなった「仲良し迫真空手部」などの動画が生まれています。これが二次創作ですね。

 

別の例をあげましょう。例のアレで有名な「ほのぼの神社」という曲があります。この曲は、アレンジ(二次創作)がなんと4000曲以上も生まれているのです。

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(追記:厳密に言えば、「ほのぼの神社」は上海アリス幻樂団・ZUNさんの楽曲「二色蓮花蝶」のアレンジ(二次創作)です。ZUNさん側から見れば、「ほのぼの神社」が二次創作、ほのぼの神社アレンジは3次創作ですね。ただし、例のアレで生まれているのは「ほのぼの神社」のアレンジであり、「二色蓮花蝶」のアレンジではないので、「ほのぼの神社」を原作、「ほのぼの神社」アレンジを二次創作と扱いました。)

 

これだけ二次創作があると、一度ハマれば、次に次にと芋づる式に面白い動画を発掘できます。「この音MAD面白い! これなんだろう?→原作、あっこれかぁ!→音MADもいいけどノベルもいいなー→……」といったように。

「例のアレ」を楽しむのに難しい部分があるとすれば、二次創作が多すぎて、「これ何が元ネタなの?」「これなんで流行ってるの?」がわかりづらいということ。ここで興味を失ってしまうのはもったいない。

ということで、このブログでは「ニコニコ動画・「例のアレ」が全部わかる記事まとめ」で、より具体的な「例のアレ」の面白い動画を紹介しています。こちらも続けて読んでみてはいかがでしょうか。

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。