どうも、木村(@kimu3_slime)です。
ZUNさんを代表とする同人サークル「上海アリス幻樂団」の作品、弾幕シューティングゲーム「東方Project」はコミックマーケットやネット上で多大な人気を集めています。
その人気のきっかけは、同人誌・BGMのアレンジなどの二次創作が大量に増えたからでしょう。
そもそも、ZUNさんは二次創作に対して比較的寛容であり、二次創作のガイドラインがまとまっていたのです。
二次創作の情報はあまりに多く、ガイドラインを見つけにくい状況だと思うので、改めてこの記事でも紹介しようと思います。
東方Projectの二次創作ガイドラインまとめ
まずは公式ブログ「博麗幻想書譜」の「東方Projectの版権を利用する際のガイドライン 2011年版」をチェックしましょう。ここでは、その内容を整理し簡単に紹介したいと思います。
実際に二次創作を作って公開する場合は、「東方Projectの版権を利用する際のガイドライン 2011年版」を必ず自分で読んでくださいね。
個人・同人サークルによる利用
個人・同人サークルによる二次創作は、ZUN氏に連絡を取らなくてもホームページで公開したり、同人ショップで委託販売することができます。
二次創作物には、漫画、小説、ゲーム、イラスト・CG、グッズ、コスプレが該当しますね。
当サークルでは同人で慣例的な手段(ホームページ上で公開、即売会や同人ショップの委託販売等)と内容(漫画、小説、ゲーム、CG、グッズ、コスプレ等)であるならば、許諾、提出、報告等を行わなくとも自由に使用して構わない事にしています。
なお、その創作物の著作権は二次創作作者のものになります。二次創作物をめぐるトラブルが発生した場合も、当サークルでは一切責任を負いかねます。
配布は有料であっても無料であっても良いですし、成人指定(R18)のありなしは自由で、個人・サークルの判断に任されています。しかし、過剰な性的表現は禁止されているので、ほどほどに。
また、二次創作をするときには、ゲームのスナップショットは利用できます。(エンディングの利用は禁止)
しかし、「スナップショット以外のデータは、全てサークル内で作成して下さい」とのことです。
つまり、原作のデータ(音楽・画像・テキスト)を引っこ抜いて、配布するのは禁止ということですね。
プレイ動画の許可は必要?
かつて、東方Projectのゲームを録画して公開すること(プレイ動画・ゲーム実況)は禁止されていました。(参考:リプレイの動画化)
リプレイファイルを配布することは可能ですし、ゲーム本体がリプレイプレイヤーを兼ねているからです。しかしその発言がされたのは、Youtubeやニコニコ動画などの動画投稿サイトが普及する以前のことでした。「東方紅魔郷」が発売されたのは2002年ですし。
やがて、ゲームのエンディング以外のプレイ動画は公式に許可されることになりました。2017年時点では、プレイ動画・実況プレイ動画はOKなわけです。
そろそろ、ゲームのエンディング以外のプレイ動画をUPする事を公式に許可だそうかなー。もう禁止するような時代じゃなくなってきたしね
— 博麗神主 (@korindo) July 9, 2009
2016年09月02日に行われた、ニコニコ生放送「Play,Doujin! presents 東方Project新作発表会」にて、ZUNは「東方関連タイトルの実況プレイ配信」や「東方関連タイトルの実況プレイ動画でお金をもらうこと」を容認している。(ただ、これは原作の話であり、二次創作のゲームで実況動画を製作する場合は、それぞれのゲームの作者の許可が必要だとしている。)
ニコニコ動画でクリエイター奨励プログラムを利用する
上海アリス幻樂団の二次創作をニコニコ動画に投稿するときは、クリエイター奨励プログラムを利用することができます。
親作品として「上海アリス幻樂団 クリエイター奨励プログラム用親作品動画」を指定しましょう。
二次創作の二次利用(3次創作、N次創作)
これまでのガイドラインは、二次創作に対して当てはまるものです。
二次創作の二次創作(3次創作)やN次創作をする場合は、元となる二次創作物の作者の許可が必要ですね。
東方Projectの二次創作物は簡単に言えば「東方Projectの権利は上海アリス幻樂団」「二次創作物の権利(複製や頒布など、作品を取り扱うことに関して)はその作品の制作者」がそれぞれ保有しています。
ですので、二次創作物を再利用したり改変したりする場合は、まず二次創作物の作者に許可を取るようにしてください。
また二次創作物を再利用して作られたものも、東方Projectのガイドラインに沿って活動するようにしてください。
引用:冬コミとか業務連絡とかガイドラインの再確認とか – 博麗幻想書譜
東方Projectそのものの二次創作の場合は、ZUNさんがガイドラインを出しているからわざわざ許可を得なくても良いというだけ、ということを忘れないようにしましょう。
企業による二次創作・商業作品での利用
企業が東方Projectの二次創作を作って販売したり、個人・同人サークルが作品を商業ルートに流すためには、ZUNさんの許可が必要となります。
企業で東方Projectの著作物を製造したり、販売する場合は、許可が必要(※)です。
※印刷やディスクプレスなど、個人から依頼されたものを複製する行為は除きます。東方の二次創作や二次使用についての問い合わせについては、現在友人に受付窓口を協力してもらっています。
企業の方へはこちらから折り返し連絡をしますので、以下のフォームから問い合わせてください。
https://spreadsheets.google.com/viewform?formkey=dFBiWldmOUlCYWpWZm9IWFAxVmJpU0E6MQ*企業グッズで性的表現(性的表現のある抱き枕など)のあるものはご遠慮ください。
引用:東方Projectの版権を利用する際のガイドライン 2011年版
禁止事項
個人・同人サークル・企業、いずれにせよ禁止されていることはあります。
同人・企業とも、次の内容に関連するものについては、現在の所、二次創作を制限させてください。
・アニメーション製作を企業に依頼する行為
・Xbox360 インディーズゲームでの販売
・AppStore や Androidマーケットでの販売
*企業の方は個別に対応しますので、問い合わせしてください。
・原作の流通(一般的な同人流通)を越えた形態での販売(海外向けのダウンロード販売等)
・その他過剰な性的表現や、特定の個人、団体、人種などを中傷する内容等、こちらで社会通念上著しく不適応だと判断した場合このガイドラインの発表以前にウェブやイベントなどで告知・公開済みもので、これらの内容にあてはまるものについては、公開している方に判断をお任せします。
引用:東方Projectの版権を利用する際のガイドライン 2011年版
特にアニメーションについては、同人サークルの作ったアニメーションが「東方アニメ化?」と受け止められ、公式と間違えられて問い合わせされたことがありました。
そのため、比較的慎重なスタイルになっていますね。アニメの二次創作をするときは、公式と間違えられないように注意書きをしたほうが良いでしょう。
前から聞かれることが多い質問ですが、公式でアニメ製作に関わったなんて今まで一度も無いですよー。予定もないですよー。余裕もあるもんですか
— 博麗神主 (@korindo) February 14, 2011
「自分が基準」では無く「原作者が基準」と言う気持ちと原作者への敬意の念を忘れない事が重要。そうすれば、そうそう問題は起きることはないでないでしょう。
「上海アリス幻樂団創作物の二次創作・使用関連ページ」は東方Projectのファンであるタッカーさんが、ZUNさんの考え方をまとめたページです。
このように、ZUNさんの二次創作への寛容さがあってこそ、ファンが自由に楽しく創作できる土台ができるので、きちんとガイドラインを守りたいですね!
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
東方文果真報 Alternative Facts in Eastern Utopia.<東方文果真報> [雑誌]
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