どうも、木村(@kimu3_slime)です。
バンダイナムコエンターテインメントから2005年に発売され、アイドル系ゲームの先駆けとなった「アイドルマスター(以下、アイマス)」シリーズ。
ニコニコ動画でも人気を集め、アイドルマスターMAD関係のコミュニティにはニコマスという独自の名前もつけられているくらいです。
二次創作は活発ですが、アイマスの著作権・二次創作のガイドラインは示されているのでしょうか?
目次
アイドルマスター・ニコマスの著作権・二次創作のガイドラインまとめ
結論から言うと、僕が調べた限りでは、バンダイナムコはアイマスについて二次創作のガイドラインを示していません。
アイマスとともにニコニコ動画で人気なボカロや東方は、二次創作のガイドラインを公式サイドが提示しています。御三家と呼ばれるジャンル(アイマス・ボカロ・東方)の中で、アイマスのみが唯一、公式発表がありません。
つまりは、アイマスの二次創作はバンダイナムコ側の黙認状態になっています。
この対応は、企業としては珍しいことではありません。問題があったら対応するというスタンスでしょう。ボカロや東方が珍しい方ですね。
なぜ黙認するのか。その理由の一つには、二次創作に公式へのメリットがないわけではないが、すべてをチェックするのが大変だからというものです。「akiraaniの日記: プレイ動画問題について」という記事が参考になるので、少し長いですが引用します。
では、バンダイナムコはニコマスに対してどう対応をしているのかというと「見なかったふり」を貫いている。同じニコニコ動画内で関連する公式チャンネルを持っていたり、ライブの様子をニコニコ生放送で中継していたりと、ニコニコ動画そのものとは積極的にかかわっているにもかかかわらず、ニコニコ動画以外も含め公の場ではニコマスには一切言及しない。
規模的に考えて、ラジオの出演者などの直接の権利者でない人々も含め、公式の場ではニコマスには触れないよう指示を出しているとしか考えられない。以下は推測でしかないが、販促効果が巨大であるため本音としては容認なのだが、コミュニティが巨大すぎて公式に容認するには管理コストが大きすぎるため、あえて見なかったことにしているのではないだろうか。
ここまではOKでここからはNGですよ、といったガイドラインを作ってしまうと、それに違反する動画に対して何らかのアクションを起こさないといけなくなるし、膨大な数の二次利用作品についてチェックを迫られることにもなりかねない。また、万一ガイドラインに反しないが不利益をこうむるような動画が乱発された場合に対処する方法がなくなってしまうし、バンダイナムコの他のゲームのプレイ動画の扱いに影響する可能性もある。
ようするに、下手に口を出してもまったく利益にならず、個々の動画を見れば許可しがたいものが中には混じってはいるものの、総合的に見ると放置しておいても利益の方が多いという状況なのではないだろうか。もしこの推測が正しいとすれば、状況が変わって総合的に権利者の不利益になるようであれば、改めて一律不許可の方針で対処されることになる。
推測の範囲の話ですが、納得できる話です。
二次創作にまつわる公式対応
バンダイナムコは二次創作のガイドラインは示していませんが、かといって何も関わっていないわけではありません。
どちらかというと、できるだけ二次創作に協力しようとするスタンスがあります。その公式対応の例を紹介しましょう。
ブルーバック撮影機能 765comm@nd
2008年に発売されたアイドルマスター ライブフォーユー!(以下、アイマスL4U)には、隠しコマンドでブルーバック撮影機能があることが判明しました。
[nicodo]sm3881983[/nicodo]ブルーバック素材(BB素材)があれば、背景を自由に変えて二次創作が簡単につくれますね。
この機能以前は、キャラクターの切り抜きを録画データから行うような方法しかなかったのです。そのための自動抜きツールまで作られていたくらいですからね。いかに革命的なことかわかります。
このコマンドは、コナミコマンドにちなんで765comm@ndと呼ばれ、この発見は時期にちなんで七夕革命と呼ばれるそうです。
参考:アイマスL4Uには驚くべき隠しコマンドが仕込まれていた – 敷居の先住民
公式による「ノベマス」コンテスト
画像引用:超NovelsM@sterコンテスト
ニコニコ動画には、テキストを中心とするアイマスの二次創作「ノベマス」と呼ばれるジャンルがあります。
なんと、その「ノベマス」を公式が募集し、ニコニコ超会議にて本家の声優が読み上げる「超NovelsM@sterコンテスト」という企画が2012年に行われました。
これは明らかに公式サイドがノベマス含む二次創作を把握している証拠ですね。
ゲーム内で好きなテキストを読ませられる
また、ソーシャルゲーム「アイドルマスターミリオンライブ!」には、ゲーム内で好きなテキストを読ませられる機能があります。
さて新しく実装されたのは「ドラマシアター」というもの。
しゃべらせたいキャラを3人選んで配置し、紙芝居ができる機能です。
背景やBGMや表情を選んで、ストーリー仕立てのやりとりができます。
完成したものは、プレイヤー全員に公開できます。
春香さんを選んで「エキレビ!」とか、絶対言わないことを言わせることができる。見せることができる。
引用:二次創作が公式に。アイマス「ミリオンライブ」の革命的判断 – エキサイト
ユーザーが作ったテキストをキャラクターに読んでもらう遊びは、ひとつの遊びとしてゲーム製作側が認めているということでしょう。
このように、アイドルマスターは比較的二次創作に対して理解のあるジャンルです。
だからと言って、なんでもかんでも好き勝手やっていては、公式側から規制されることになってしまいます。
一般的なところでは
- 公序良俗に反しない
- メーカー・他人の権利を侵害しない、商売を邪魔しない
- 公式音源を丸上げしない
ということを抑えておく必要はあるでしょう。
初期のアイマスの時代から、デレマス・ミリマス、アニメと発展し、かなり広い人に長い間人気のあるアイドルマスターシリーズ。二次創作が今後も豊かに続いていくといいですね。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
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