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選択肢の豊かすぎる時代に、選ぶための動機をどう調達するか?

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

僕の友達の磯部くん(@asenavi_toshi)とネット通話で話をしていた時に、面白い話を聞きました。(参考:新卒海外就職は善なのか? ASEANで働いてみて考えたことを徒然なるままに

「これまでASEANで働く人を増やしたい、選択肢を増やしたいと思っていたけれど、実は選択肢は既に十分にある。特に日本のような先進国においては。だから、ちゃんと選びたいと思わせられる選択肢を作ることが大切なんだ」と言った内容です(僕なりに解釈しました)。この話について掘り下げてみます。

 

選択肢は豊かであり、豊かすぎる

まず確認しておきたいことが、僕は既に豊かな選択肢を持っていると思うし、社会もそれなりに豊かな選択肢を持っているということです。というか、豊かすぎます。お金よりも、圧倒的に時間が足らない

僕には書きたいブログの記事がたくさんあります。文脈ゼミ文脈ゆるゼミで本を読み、仲間と考える時間をかけたい。先日紹介したような古典の本を読みまくりたい。4vs4のネット対戦ゲーム「スプラトゥーン」をやりこみ、ウデマエS+99に到達する程度に上達したい。アニメ、特にビジュアルノベルゲーム原作のアニメを見て、物語とキャラクターについて考えたい(最近は”Angel Beats!”、”リトルバスターズ!”を見て、残すKey原作アニメは3つ)。ニコニコ動画の最近のゲーム実況も追いたいし、例のアレカテゴリの面白い動画を発掘したい。

僕が人生で面白いと思うことにはそれほどお金がかかりません。無料・少ないお金で楽しめる娯楽の選択肢はたくさんあります。それこそ無限にあると思います。でも、人生の時間は有限です。人生に転生システムが実装されてくれればいいんですけどねえ。

社会が経済的に豊かになれば、食・ファッション・娯楽において、悪くない選択肢が廉価で手に入ります。今時はネットもありますしね。

 

動機をどう調達するか?

選択肢が豊かであり、自由であるということは、良い面だけではありません。自分で考えて選ばなければならないということは、ある意味で苦しいことです。

 

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で、そこで選びたくなるような選択肢をどう見つける・作るか。あるいは、動機をどう調達するかが大切だと思うのです。

僕はこの「動機を調達する」という言い方が好きなのです。日本語では、「材料・資源・資金を調達する」という言い方が一般的ですが、それを「動機・欲望を調達する」と転じてみる。この使い方の元ネタはちょっとわかりません。「動機 調達」などのキーワードでググってみたら、僕の好きなブログの文章が出てきたので、使用例として紹介。

もちろん、ハトプリのつぼみちゃんやゆりちゃん、、、というかハトプリのような展開は可能なので不可能とは思えませんが、最も重要なポイントである、最初期の承認をどこから調達するか?という時に、両親からという前提は消えません。

引用:これから見はじめます! – 物語三昧~できればより深く物語を楽しむために 

しかし、あなたが文章を書く理由、書きたいという欲望は、外から調達してくる訳にはいかない。

引用:描写のwhyとhowーほんとに描写が苦手な人のための、表現を導く発想法 – 読書猿Classic: between / beyond readers

調達という言葉のイメージは、「外にある役に立つものを、自分が使うために持ってくる」という移動です。選択肢は、ただそこに置いてあるだけでは選ばれません。身近にある選択肢を選ぶのが、人の摂理。例えば、「古典を読む」ということは人々から離れた場所にある選択肢です。

今の社会から離れたところにある選択肢だけれど、それでも価値があると思うものがある人は、次のことを考えると良いでしょう。選ぶ動機を調達する方法を作り、提示すること。文脈ゆるゼミは、いつでも学び・話す選択肢を提示するだけではなく、それが動機を調達してきてくれるものであってほしいなと思います。

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。