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「バーチャル蠱毒」の元ネタ・初出は?

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

最近Twitterで見かける「バーチャル蠱毒」という言葉が気になったので、その元ネタ・初出を調べてみました。

 

「バーチャル蠱毒」とは

バーチャル蠱毒=バーチャル+蠱毒です。それぞれ意味を確認していきましょう。

まず蠱毒(こどく)とは、古代の中国で行われていた呪術です。

ヘビやムカデといったを同じ容器で育てて競争・共食いをさせ、勝ち残ったものに強さを認め、そのを使うことで特別な効果(呪い)が得られるというもの。

犬夜叉やHUNTER×HUNTERといったマンガ・フィクションでも蠱毒に関する話がありました。

参考:蠱毒 – Wikipedia

同種の仲間同士が競い合うという点では、青少年が殺し合いをするバトル・ロワイアルもの・デスゲームものと似た意味合いを持っています。

また、「バーチャル○○」は、バーチャルYouTuberに関することで使われる接頭語で、○○のバーチャル版を意味しています。

例えばバビ肉(バーチャル美少女受肉)おじさんは、おじさんが美少女のバーチャルな肉体を手に入れるという意味です。

参考:「バ美肉(おじさん)」の意味・元ネタ・初出は?バーチャルYouTuber文化論 【最新版】なぜブームに? 理由を徹底解説!

 

つまりバーチャル蠱毒とは、バーチャルキャラクターたちを競い合わせる(そして消滅させあう)ことを意味する言葉です。

より狭い意味では、バーチャルYouTuberたちのとあるオーディション最強バーチャルタレントオーディション〜極〜)を指しています。

画像引用:最強バーチャルタレントオーディション〜極〜

これがバーチャル蠱毒と形容されるのは、キャラクター(ビジュアル・設定)をめぐって、公開で行われるオーディションだからです。

魂・中の人となる候補が複数人いて、その中から審査で評価された人が最終的にキャラクターを演じられる、という形式。逆に言えば、評価されなかった人はそのキャラクターとして生きられない(消える・死に近い)ので、蠱毒と言われてしまうわけですね。

これはオーディション参加者のひとり、林檎のNo.5さんにも指摘されています。

 

「バーチャル蠱毒」の元ネタ・初出は?

バーチャル蠱毒という言葉自体は、バーチャルYouTuberが登場する以前から存在しています。また、今回のオーディション以前からバーチャルYouTuberの文脈でも使われていました。

https://twitter.com/BunnyFunny27/status/433740947931680768

参考:バーチャル蠱毒 until:2018-11-01  – Twitter検索

 

最強バーチャルタレントオーディション〜極〜の特殊さが気づかれ始めたのは、11月20日頃。

Twitterで見つかる範囲では、11月21日の次のツイートがこのオーディションを最初にバーチャル蠱毒と形容しています。

https://twitter.com/Yui_Maidroid/status/1064917368705568768

その後、バーチャル蠱毒という言葉が企画に先行して流行っていきました。

例えば「所謂バーチャル蠱毒について」という考察記事も生まれています。

 

バーチャル+蠱毒という言葉の不穏さ、また企画・オーディションの形式が考察を呼ぶものであったから、ここまで認知されていったのでしょう。また、オーディションの候補生自身がその事実にも言及していることがその認識に拍車をかけます。

https://twitter.com/yui_0_1_2/status/1065174290234920960

 

ネット上の反応としては、自分の好きだった人格が消えてしまう可能性があるとして、ネガティブな反応も見られます。

一方で、バーチャル蠱毒という言葉を得て認知される企画となったという点では、何も知られないよりはるかに効果的と言えるでしょう。

僕個人としては、確かに不気味な点がありますが、演者がそれを受け入れて立ち振る舞っていくならば面白い企画だと思いました。

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。

 

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