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「強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がない~でも負けないよ」の元ネタ・初出は?

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

ネット上で見かける「~~?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がない~でもオイラ負けないよ」の元ネタ・初出が気になったので、調べてみました。

 

「強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がない~負けないよ」の元ネタ・初出

元ネタとなったのは、将棋のの佐藤紳哉棋士さんの言葉です。

2012年4月のNHK杯将棋トーナメントにおいて、対戦相手の豊島六段に対する印象を聞かれ、次のように答えました。

(豊島六段への印象はいかがですか?)

豊島? 強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。だけど……俺は負けないよ。

(本局への抱負をお願いします)

えー、こまたっ、駒たちが躍動する俺の将棋を、皆さんに見せたいね。

頼もしそうなセリフですが自信に満ち溢れているわけではなく、体を揺らしていて演技感・頼りなさがあるのが面白いポイントです。インタビューをしている矢内棋士の落ち着いた声とのギャップがまた笑いを誘います。ぜひ動画で声を聞いてみてください。

当時を振り返ったインタビューによれば、このシーンは遊び心でした。ニコ生に出演していて期待されていたとも述べていて、ファンサービスだったと言えるでしょう。

参考:「豊島? 強いよね」当時のエピソードを佐藤紳哉七段が語る。「リハーサルの方がうまく言えた」「本当は撮りなおしたかった」 – ニコニコニュース

 

2012年10月には、橋本崇載棋士が「羽生?強いよね」とネタを真似することに。

画像引用:「豊島?強いよね」まとめ / NHK

体をわざと揺らしたり、「こまだっ、駒たち」と噛むところまで再現したり、佐藤棋士へのリスペクトにあふれています。一人称は「俺」から「オイラ」に。

ちなみに、このネタは「目上の人に対して非常識」と橋本棋士のブログのコメントで批判され、それに怒りブログを休止してしまいました。

参考:棋士・橋本崇載八段がブログで怒り「お前ら一体何なんだ?」 – ねとらぼ

 

さらには、将棋マンガ「ハチワンダイバー」30巻にもパロディシーンが登場しました。

画像引用:ハチワンダイバー 30 / 柴田ヨクサル 集英社

だけどオイラ負けないよ」という締め方はこれによって定着したと言えるでしょう。

参考:「ハチワンダイバー」あのネタ炸裂でクソ笑った – ヤマカム

 

ネットの不特定多数のコメントが真似するだけでなく、将棋棋士同士でネタにしていくことで広まっていったという珍しいパターンと言えます。とはいえ、あまりに雑に繰り返すと寒いネタになってしまうので注意が必要です。

特に使いやすいのは、「~~?強いよね。序盤中盤終盤スキがないと思う。だけどオイラ負けないよ」というまとめ方。スポーツや対戦ゲームの実況動画などで、勝つ気持ちを示すために使われ続けそうです。

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。

 

 

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