どうも、木村(@kimu3_slime)です。
今日は、「出て見て都会。田舎デビュー。~土佐町中生の空家再生プロジェクト~」が主催するイベント、空き家カフェ&お披露目会に参加してきました。楽しかった!
簡単なレポートとともに、「地域貢献における短期・長期的視点の両立」について考えたことを書きます。
土佐中生の空家再生プロジェクトとは?
画像引用:出て見て都会。田舎デビュー。~土佐町中生の空家再生プロジェクト~
土佐町中生の空家再生プロジェクトとは、生徒自身が地域の課題を考える授業の中で生まれたプロジェクトです。NHKの特集「Discover 四国」のアーカイブされた動画「教育で町を変える」を見るのがわかりやすいですね。
土佐町社会福祉協議会のFacebookに概要がよくまとまっているので、引用します。
~今年もどきどきっわくわくっっ☆福祉教育っ!!!~
土佐町中学校「総合的な学習の時間」の取り組みを紹介3年生は、「自分達にできる地域貢献」をテーマとして、「古民家(空き家)を移住希望者が住めるように改修し、PRイベントを実施する」というプロジェクトを企画しました。
授業には土佐町役場総務課所属嶺北高校教育魅力化特命官の瀬戸昌宣さん、NPO法人れいほく田舎暮らしネットワークの川村幸司さん、土佐町産業振興課所属移住促進担当の鳥山百合子さんとともにサポート役として入っています。が、申請・交渉も含め基本全て生徒達が自分で行います。
まずは、土佐町内の空き家情報をみんなで収集し、「空き家リスト」を作成。現在実際使用させていただく空き家探しと交渉に取り組んでいます。
昨日は地域の方から情報提供いただいた空き家を実際に見に行き、イベントの企画や改修のイメージを膨らませました。
生徒は「広報」「イベント企画」「設計」「総務」4つのチームに分かれ、これからこの壮大なプロジェクトに挑みます!!!
プロジェクト発足のきっかけとなったのは、土佐町役場総務課所属嶺北高校教育魅力化特命官の瀬戸昌宣さんです。
参考:【高知県嶺北・土佐町】少年たちよ、自由であれ!教育が町を変える日を夢見て。地域おこし協力隊・瀬戸昌宣 – 灯台もと暮らし
他にも、次の記事も参考になりました。
参考:「TV放送」土佐町中学校空き家活用のとりくみ「共に考える教育の強みは課題発見・課題創出能力を磨けること」 – ヒビノケイコの日々。人生は自分でデザインする。
参考:中学生が空き家を活用して移住者を呼び込む!高知県土佐町の「教育でまちを変える」取り組みに注目 – 空き家の活用で社会的課題を解決するブログ
そもそも高知県土佐町・れいほく地域にどんな人がいるのか知りたいなら、灯台もと暮らしの土佐町特集がオススメです。
参考:会いたいひとが暮らす町【高知県嶺北・土佐町】特集、はじめます。
空家カフェ&お披露目会
今日8月30日は、その空き家のお披露目会でした。開始の10時の時点で30名を超える人が集まり、大盛況。レイホクファーマーズカフェの焼き立てパンもあっという間に売り切れ。
パンを提供するのも、レジで会計をするのも、飲み物を裏で準備するのも、脱いだ靴を入れる袋を渡すのも、アンケートを用意するのも、全部生徒たちが分担して取り組んでいたのが良かったです。文化祭っぽい。
玄関付近でパンや飲み物を買い、奥のカフェスペースへ。僕はピザパンとあんぱん、ゆずジュースのサイダー割りを買いました。ゆずジュースは、道の駅土佐さめうらで買えます。
来ている人は、近所の人、生徒の保護者、地元の中高生、土佐町役場の方が多かったです。高知新聞、高知のテレビの方も取材に来ていました。
床はフローリングになっている部分があって、新築かのようにきれいでしたね。元々畳だったところを張り替えたのでしょう。和室も残されていて、chotube(tyotube? 町チューブ)という名前の空き家改修の動画がテレビに映っていました。
カフェスペースには、土佐町で活動するアーティスト川原将太さんの作品展示も。明るくカラフルな色の器が目を引きますね。次の写真、すごく空き家感がありませんか(笑)?
参考:【高知県嶺北・土佐町】常識を捨てよ、己の道を極めよう|アーティスト・川原将太 – 灯台もと暮らし
吹奏楽部によるフルート・ギターの演奏もあり、みんなで手拍子を打ってちょっとしたお祭りのようでした。実際、空き家周辺は許可を取って通行止めにされていました。許可自体も、中学生たちが取ったようです。
空き家の周辺はこんな感じ。田んぼの稲穂が色づき、トンボが飛ぶのを見て夏の終わりを感じました。
空き家の間取りはこんな感じ。
画像引用:出て見て都会。田舎デビュー。~土佐町中生の空家再生プロジェクト~ - Facebook
古民家の場所は、土佐町の境330。道の駅土佐さめうらから徒歩3分です。土佐町役場やスーパーが比較的近く、住みやすい場所だと思います。住むとしたら、駐車場のスペースがなかったので、そこだけですかね。どうでもいいことですが、僕が住んでいる場所にとても近いです。
カフェイベントを盛り上げつつ、長期的な視点をあわせ持つ
思っていたより長い紹介になりました。
中学生による口頭発表の時間で、女の子が話していたことが印象に残ったので、それで締めましょう。
それは、「空家カフェイベントという短期的な視点と、移住者が住む場所としての空家を提供する長期的な視点を両立させたい」と言っていたことです。
もし短期的なお祭りをする地域貢献活動だけだったら、それで終わってしまいます。しかし、空家を改修して提供するのみであっても、地域の人々やメディアの注目を集めることは難しいでしょう。「両方を取ろう」という決断が、中学生の話し合いの中で生まれ、実現されつつあるのはすごい。今度の展開に期待です。
「土佐町に住む人が増えて、にぎやかになってほしい」「中学生が増えれば、部員が集まってできる部活が増える」と人口減少を意識する話を聞いたのも驚きでした。実際、土佐町は1970年に8000人以上いた人口が、2010年にはその半分の4000人まで減っています。今なんとかやっていけることだけを考えるなら、べつに人口・住む人を増やさなくてはという発想は出てきませんよね。ここにも長期的な視点が見えます。
空き家があると、移住はしやすくなります。僕も移住を支援するNPO法人「れいほく田舎暮らしネットワーク」のお世話になって土佐町に引っ越しました。ホームページに載っている空き家の情報を見ると、引っ越しのイメージがしやすいですね。
土佐町・嶺北での暮らしに興味がある方は、僕のブログの他の記事も見てみてください。
参考:なぜ、東京から引っ越して、高知の嶺北地域に住むのか? 学びのインフラとして個人大学、文脈ゼミをはじめます
参考:高知・嶺北地域でフリーランスになって3か月、引っ越してみてどうですか?
参考:お茶はどうやってできる? お茶摘み・釜炒り玉緑茶作りの体験イベントに参加してみた in 高知県大川村
参考:矢野大地さんが運営する「だいちハウス」が写真8つで丸わかり in 高知県本山町
参考:行き止まりになる山道の見分け方(高知県・嶺北地域を例に)
参考:早寝早起きしたいなら、田舎で生活しよう – 東京都・都会と高知県・田舎のインフラを比べてみた
参考:日本国土の3分の2が森林である – 空から撮影した群馬、東京、高知を見比べて驚いたこと
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。