どうも、木村(@kimu3_slime)です。
ニコニコ動画でボーカロイド・歌ってみたに並んで一大ジャンルとなったゲーム実況・実況プレイ動画。
そもそも、ゲーム実況とはなんなのでしょうか? いつから始まり、どのようなタイプの動画から流行っていったのでしょうか? それを紹介したいと思います。
ゲーム実況とは?
ゲーム実況とは、(広い意味では)ボイスありのゲームプレイ動画のことです。
例えば、1000万回以上再生された「幕末志士達のスマブラ64実況プレイ」を見れば雰囲気はつかめるかと思います。
[nicodo]sm22954889[/nicodo]友達の家で、喧嘩しながらも仲良くゲームプレイしているのを見ているような感覚で楽しめますね。
ニコニコ動画には、もともとゲームのプレイ動画が多くアップされていました。初期の頃は、ボイスなしのものが多かったと思います。今のような、実況プレイ動画というカテゴリ、実況プレイという名前すらありませんでした。
しかし、ボイスなしのゲームプレイ動画には、行き詰まりがあります。各タイトルごとに充実してくると、そのタイトルは「埋まってしまう」んですよね。ただのプレイ動画には、基本的には個性がありません。そのため、プレイ動画は、TAS(ツールアシステッドスピードラン)やRTA(リアルタイムアタック)の方向へ発展していきました。
一方で、個性あるゲームプレイ動画として2008年頃からゲーム実況は伸びていきました。
つまり、ゲーム実況とは、より狭い意味では次のような動画を指しているのではないでしょうか。
ゲームの面白さによって視聴者がつくのではなく、実況者のトーク・声によって動画が面白くなっているような動画。これが人気を集めているわけです。
ゲーム実況の黎明期の歴史
ニコニコ動画以前から、ゲーム実況というスタイルは存在していました。
2003年〜 ゲームセンターCX
その最も有名な例が、2003年に始まり現在まで続く番組「ゲームセンターCX 有野の挑戦」でしょう。
有野課長(ありかちょ)が毎回、レトロゲームを悪戦苦闘しながらプレイしていく番組です。かなりの努力家で、できる限り自力でプレイしようとしますが、困った時はアシスタントさんが助けてくれます。
ゲーム実況だけでなく、「そもそもどういうゲームなのか?」というゲーム解説動画としての側面もありますね。
テレビが企画した番組だけあって、誰でも楽しめますし、密度もめちゃくちゃ高くて面白いです。初めてゲーム実況に触れる人にオススメですね。
フジテレビオンデマンドなら、ゲームセンターCX DVD EDITIONが1本500円で見れますね。DVDの割にめちゃくちゃ安いです。
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2003年〜 PeerCast(ピアキャス)
2003年頃から、にちゃんねるを中心にPeerCast(ピアキャス)を使った動画配信・ゲーム実況が流行っていました。
その中でも特に有名なのは、「なんぞこれ」という口癖で有名な配信者の永井先生でしょう。
彼の動画は、第三者によって録画され、ニコニコ動画の初期から親しまれています。
キンタマリオ。……「そういうのいらないから」って声も多数あるから行くぞ
テレビ番組のように一方向的に話すのではなく、スレのコメントとやりとりをしていくのがピアキャス配信の特徴ですね。
永井先生のゲーム実況は、とにかく必死すぎて、ピンチになる時の声が笑ってしまいます(笑)。
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2007年〜 そしてニコニコ動画へ
ニコニコ動画(β)・smilevideoが始まった3月6日の頃から、ニコニコ動画にゲーム実況動画は無数にあります。
例えば3月6日の「バイオハザード4 ノーコンハンドガン縛り邪気眼アッー!(sm31)」がそうですね。これはピアキャス配信者ひさしさんの動画です。
2007年3月 新感覚冷やし系魔法少女ヒャド
ピアキャス配信とは別のノリ、ニコニコ動画独自のゲーム実況スタイルで目立つのは、新感覚冷やし系魔法少女ヒャドさんの3月14日の動画「biohazard4 日本語吹き替え版01」です。
もともとのゲーム音声は英語でしたが、一般の人がそれに合わせて日本語で吹き替えをしています。ゲーム内容としての面白さよりも、吹き替え・声真似の面白さが評価されていると言えますね。キャラを作っていく系の実況です。
2007年7月 ゲーム実況の名付け親・ジャック・オ・蘭たん
ヒャドさんに影響を受けてゲーム実況を始めたのが、古参派ゲーム実況者のジャック・オ・蘭たんさんです。
2007年7月28日にアップされた「ゼルダの伝説風のタクト 実況風プレイ 1」が有名ですね(元動画は削除されたため、ミラー版へリンクしています)。
画像引用:ゼルダの伝説風のタクト 実況風プレイ 1
実況と言ってもあの、プロレスみたいな感じじゃなく、ところどころ感想を述べていくみたいな? そういうことですね(適当)。
この「実況風プレイ」というタイトルが元で、ゲーム実況、実況プレイ動画という言葉が生まれていったのです。実況プレイという言葉の名付け親は、ジャック・オ・蘭たんさんと言えるでしょう。
今から蘭たんさんの動画を見るなら、「ゼルダの伝説風のタクト 実況風プレイ リメイク版 part1」がオススメですね。
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2007年10月 しんすけ・ゆとり組
ゲーム実況を今のように流行させたきっかけの一つが、2007年10月にアップされた「ゆとりの友人に無理やりFF4実況させてみた」でしょう(削除されたため、再うp版へリンク)。
[nicodo]sm14686496[/nicodo]動画投稿者は、プレイヤーのしんすけ、タカ、ヤス、加藤の4人組。彼らは、タイトルのゆとりを取ってゆとり組とも呼ばれています。
4人組・グループでの実況スタイルは、ゆとり組が最初と言っても良いでしょう。ゲーム内容の雑談もさることながら、お互いへのツッコミがあるのが面白いですね。
ゆとり組に影響を受けた人は数多く、今でも有名な人としては、セピアさん、うんこちゃん(加藤純一)さん、セントスさんが影響を受けたと言っています。
――なるほど、他の方を見て自分でも出来るんじゃないかなと!ところで差支えがなければ、何方のゲーム実況を見てたかお伺いしてもよろしいですか?
はい。たぶんこれを明言するのは今日が初めてですが、いわゆる「ゆとり組」の方々の実況が好きで観ていました。自分に実況熱を付けたのもあの方々でした。
引用:ゲーム実況ブロマガ 第8回ゲーム実況者インタビュー「セピアさん」
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黎明期・2007年までで有名なゲーム実況者はこのあたりでしょうか。彼らの動画を見れば、ゲーム実況の基礎はすでにできあがっていることがわかります。
2008年以降の歴史は、ニコニコ大百科の記事「ゲーム実況」「ゲーム実況の年表」が参考になりますね。
2017年現在では、ニコニコチャンネルを開設して収益を得ながら活動している実況者も増えてきました。2016年には、もともとのゲームカテゴリとは別に、新たに「実況プレイ動画」カテゴリが生まれ、ニコニコ動画運営に公認されていることがわかります。
ニコニコ動画で新しいゲーム実況者が出てくることは昔より少なくなりましたが、それでも登場しないわけではありませんし、勢いは減っているとは思えません。
これからも面白い実況動画が生まれていくと良いですね。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
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