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音MAD・映像MAD・ファンムービーの総称「MAD」とは? MADらしさとは何か?

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

最近、2007-8年のニコニコ動画の音MADを見ていて、音合わせはガバガバだけどMADらしいなと思いました。僕はMADの中でも特に音MADが好きなんですよね。

では、そもそもみんなは何を指してMADと呼んでいるのでしょうか? MADらしさとは何なのでしょうか? それを考えてみることにします。

 

MADとは? その3分類

MAD(ムービー)とは「『気が狂った』『発狂した』『バカげている』などを指す英単語、派生した日本の特定の音楽・映像作品に対して付けられる名称(ニコニコ大百科)」であり、「既存の音声・ゲーム・画像・動画・アニメーションなどを個人が編集・合成し、再構成したもの(Wikipedia)」であると言われています。

この定義は非常に広い範囲の作品を指していて、具体的ではありませんね。

僕は、ニコニコ動画におけるMADは、1.音MAD、2. 映像MAD、3. ファンムービーという3つの観点から整理できると思います。

1. MAD=音MAD

まず、音MADです。これは、素材となる音声を切り貼りして、元楽曲のテンポに合わせて流したり、元楽曲を再現したりする作品です。音楽を創作しているのが特長です。

例えば、「魔理沙は大変なものを盗んでいきました」は元楽曲となることが多いです。これにドナルドキーボードクラッシャーという素材を合わせることで、音MADになります。

同様に、「わずかな時間を見つけてシリーズ」は、BGM「グルメレース」に合わせてエア本さんの音声を組み合わせていますね。

 

必ずしも楽曲が先にあるわけではなく、素材を何としてでも使いたいため、素材基準で作られることもあります。「はかたのしお!」ウメハラMAD松岡修造MADなどがそうですね。

 

2. MAD=映像MAD

続いて、映像MADです。これは、素材となる映像を切り貼りして、音楽に合わせて流したり、元映像を再現したりする作品です。

音楽がBGMとして使われ、音楽にテンポを合わせることもありますが、あくまで創作しているのは映像です。これが音MADとの違いですね。映像MADの素材は、時に手描きで1から作られることもあります。

例えば、ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)は映像MADです。曲自体に中毒性があり音MADとしても優秀ですが、派生作品はどれもこのダンスをイラストで再現して使っています。

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また、Daisukeも映像MADですね。音MADらしさもありますが、どちらかというとあの不思議な踊りをいかに入れるかという遊びが多いと思います。

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ヒャダイン「スーパーマリオでウエスタンショーに絵を付けてみた」や、「【グループ魂】パンチラオブジョイトイ【戦国BASARA】」も映像MADに入るでしょう。次に述べるファンムービーとしての側面も大きいですね。

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3. MAD=ファンムービー

MADには、実はファンムービーという側面があります。つまり、何らかの人物・作品のファン・リスペクト精神を持って作られた動画がファンムービーです。

ゲーム実況者MAD手書きMADは、音MADや映像MADのこともありますが、そのどちらでもないファンムービーであることも多いです。

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MADらしさとは?

MAD」と呼ばれる作品が多すぎて、MADらしさのないものまでMADと呼ばれている。僕はそう気付いたからこの記事を書きました。

その疑問をわかりやすく伝えるための例として「【MAD】 Beginning of the Legend 【ウメハラ FIGHTING GAMERS!】」を挙げます。

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これは確かにすぐれた映像MAD(静止画MAD)ですし、ファンムービーとして楽しめます。僕もすごく好きです。でも、「どこがMADなのか?」と同時に思ってしまいます。

ファンムービーであって、MADらしさがないというのは、タグ「MADMAX2015」全般に対して思うことですね。

おふざけのない、まっとうなファンムービーです。MAD特有の編集である切り貼りを駆使しています。でも、音楽・ボカロのPV・MVと何が違うのでしょうか? 音楽に合わせたかっこいい映像作品までMADと呼ばれてしまうのでしょうか? けなすわけではなく、疑問に思います。

僕が求めるMADには、MADらしさがあります。つまり、おふざけ、意味のわからなさ、カオスがあるからMADなのではないでしょうか。素材を耳障り・見た目のいいように加工してしまったら、MADらしさは薄れてしまい、中毒性がなくなってしまいます。

 

もちろん、ファンムービーという言葉は一般に普及していないため、これからもファンムービーという意味でMADという言葉は使われるでしょう。

でも、僕が好きなのは、ただ単に素材を切り貼りした動画ではなく、MADらしさを持ったイカれた音楽・映像作品なのだと、改めて思いました。

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。

 

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