どうも、木村(@kimu3_slime)です。
「文脈をつなぐ」をより充実させていきたいと思い、そのためにサイトのコンセプトについて再考してみました。(ついでにサイトのテーマ・デザインも変えました。)
日本語版の「KnowYourMeme」を作る
まず,、わかりやすい目標として日本語版の「KnowYourMeme」を作りたいと思いました。
画像引用:Meme Database – KnowYourMeme
KnowYourMemeは、世界中のミーム(マネされるネタ)を集めてアーカイブしているサイトです。
英語圏のミームの起源(Origin)や拡散の経緯(Spread)が、わかりやすく詳しくまとまっています。
「文脈をつなぐ」は、ニュースサイト(新しいネタ)、トレンドブログ(流行のネタ)、百科事典(俗語の解説)としての性質を持っています。しかしそれらを目指していると言うよりは、「KnowYourMeme」を目指していると言った方が的確だと考えています。
参考:「文脈をつなぐ」のミッション 「例のアレ」を書き続ける理由
「文脈をつなぐ」では、スラング(俗語)を使って用語を説明しないようにしています。内輪ネタの多い解説記事は、既に知っている人が楽しめても、新たに知る人が飲み込みにくくなってしまいます。
ミームも一種のスラングであり、日本では広く認知されていない言葉です。また、ミームという言葉の定義はあいまいで、わかりにくいものです。それゆえ、ミームという言葉をあまり使ってきませんでした。
しかしながら、「このサイトで解説している対象全般」を指すときには、ミームという概念は使いやすいことに気づきました。ここでミームとは、マネによって広がっていくネタのことで、もっぱらネットミームを指しています。
「ネット上の流行・言葉・文化が載ってるサイト」というよりは、「ミームが載ってるサイト」という方が覚えやすいし、本質に近い。また、「あらゆるミームを網羅しよう」という書き手としての目標もシンプルでやりがいを感じます。
というわけで、ミーム的なものを網羅するべく、記事を書いていきたいと思います。
「ミーム」ではとらえきれないもの
ミームに強いサイトにする、とは言いましたが、ミーム以外のものをとりこぼさないように気をつけたいと思っています。
特に英語圏では、ミームという言葉は「画像+(白い)文字」の形式を指すために使われやすいです。
これ研究っぽいけどビジュアルに訴えかけてくるので面白かった。
ただ「ミーム=画像+文字のアレ」みたいな感じになってるのは疑問点。日米大学生によるミームの認識と使用特性https://t.co/CqOHwe8y66 pic.twitter.com/g4kOXeLIex
— 木村すらいむ (@kimu3_slime) May 11, 2018
参考:海外では当たり前?!インターネットスラング “meme”とは? – DMM英会話Blog
ビジュアルを伴うミームは多いですが、「文脈をつなぐ」ではそうでない言葉のミームも捉えていきたいと思います。
日本ではコラ画像という文化がありますし、SNS上ではスタンプのような画像が流行することもありますが、英語圏ほどイラストのミームを見かけない気がします。代わりに、コピペ・パクツイなどの定型文が流行っている。
僕がウォッチしているSNSが、FacebookではなくTwitterである、という理由もあるのでしょうが。
また、「文脈をつなぐ」は、「草」などのスラングについても網羅したサイトでありたいと思っています。
参考:草・草生える・草不可避の意味・元ネタを徹底的に調べてみた
特定のコミュニティにおいてよく使われる言葉であるスラングは、ミーム的に広がっていくことはありますが、必ずしも模倣的に使われるわけではありません(それゆえミームという枠で捉えにくい)。
例えば「草生える」という言葉は、友人が使っているのをマネして使っている人もいるでしょうが、「www」を使うのを嫌うために淫夢民が使っている……という文化的な側面があります。
スラング・言葉は、コラ画像が流行していくのとは違うメカニズム、単純な模倣だけではない理由で広がっていくと考えられるでしょう。
「文脈をつなぐ」の狙い
あらためて、「文脈をつなぐ」のビジョン・コンセプトを述べて終わりにしたいと思います。
2010年台になってスマホが普及しSNSが隆盛してきたことにより、小規模で多様なコミュニティが増えてきました。それによって、小さなコミュニティ(内輪)で生まれた言葉やネタ(ミーム)が、大きな範囲に広がっていく現象(流行)が見られます。ネットのごく一部分にすぎない場所から生まれたミームは、知っている人は楽しめますが、知らない人は楽しみにくいものです。
当サイト「文脈をつなぐ」は、ネット上のネタやミームについて時間的・空間的に広い知識を持ち、インターネットの文化を楽しむ手助けとなりたいと思っています。
ネットの検索によって、既に知っていることについてより深く知るのは簡単なことです。深く知るための情報は、記事として見つかることが多いでしょう。このサイトの個別のミーム解説記事もそうです。しかし、知らないことについて知っていくのは難しい。
広い知識を持つきっかけもまた、このサイトで作りたい。例のアレ入門、淫夢入門、クッキー☆入門、ハセカラ騒動入門のような入門記事も、個別記事とともに充実させていきたいと思います。
(そのためには、自分自身が各ジャンルについて網羅的に記事を書き、自分なりに文化論を打ち立てなければならないのでしょう)
なんだか「~~していきたい」が多い記事になってしまいました。この記事の内容は、順次実行していきます。2019年も、引き続きよろしくお願いします。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。