どうも、木村(@kimu3_slime)です。
Twitterで見かける「絵本読んで 桃太郎 もっと~~っぽく」というフレーズの元ネタ・初出が気になったので、調べてみました。
娘「絵本読んで」
母「桃太郎」
娘「もっと~~っぽく」
母「~~」
「絵本読んで 桃太郎 もっと~~っぽく」の元ネタ・初出
流行りには、いくつかの時期がありました。
2017年5月
Twitterから見つけられた中では、2017年5月20日のものが最も古かったです。
娘「お母さん、寝る前のお話しして」
母「『ももたろう』」
娘「ビジネス新書風に」
母「『ももたろうに学ぶマネジメント』」
娘「意識高めにして」
母「『なぜ彼は鬼を討てたのか?~ももたろうに学ぶマネジメント・スタイル~』」
娘「それがいい」
母「団子というファクターは
娘「zzz」— まっくろくろいの (@makkurokuroino) May 20, 2017
娘「お母さん、寝る前のお話しして」
母「『ももたろう』」
娘「もっと数学書風に」
母「『初等桃太郎入門』」
娘「1ページ目から話して」
母「『まず基本的な概念として桃を定義する必要がある。』」
娘「それがいい」
母「『桃スキームは圏をなして…
娘「zzz」— グレブナー基底大好きbot (@groebner_basis) May 25, 2017
娘「お母さん、寝る前のお話して」
母「『鶴の恩返し』」
娘「もっとSCPオブジェクトの報告書風に」
母「『SCP-████-JP 恩返しする鶴』」
娘「説明から読んで」
母「『SCP-████-JPはタンチョウ(Grus japonensis)の変種と見られる」
娘「それがいい」— ページマを推すPOYO (@semiShigUrez) June 3, 2017
娘と母の読み聞かせ、「もっと~風に」だけでなく、「それがいい」と答えるところまでがお決まりです。
また「寝る前のお話」の前提であり、「~~風に」することで退屈でよく眠れてしまうというお話になっています。
そもそも、「桃太郎」という日本人の多くが知っている昔話を用いるのは、話の作り方としてありがちなものです。auの「三太郎」や、桃太郎を下敷きにしたペプシ(サントリー)のCMなど。また、桃太郎の物語を改変して伸びるツイートも存在しています。
2017年10月
2017年10月末から11月にかけて、再び流行が起こります。
娘「絵本読んで」
父「桃太郎」
娘「もっと9mm Parabellum Bulletっぽく」
父「早く川に行って洗濯しなきゃ、時間がないぜ お前だってとっくに気づいてるはずだろ?この川には天国も地獄もない ああ
せめて教えてくれないか 俺の中の鬼が暴れ出す前に」— すこ (@_____suko_____) October 23, 2017
「絵本よんで」
「桃太郎」
「もっと松本潤ぽく」
「どんぶらこって具体的にどういう描写?こう?それともこう?書き手と読み手でそういうニュアンスきちんと共有した方がよくない?犬さんとお猿さんとキジさんは入りのタイミング確認して。あと桃太郎はいつも成長した後の衣装替え忘れてる」— 🍄やよ🍄 (@000135790mj) October 28, 2017
「絵本読んで」
「桃太郎」
「もっとSideMっぽく」
「犬!猿!雉!理由あって、鬼退治!」
「もっとエムステっぽく」
「唸る洗濯、光る桃!割って出てくる理由がある!」— 🌅 センヌ(pk) 🍃 (@pk_sennu) October 30, 2017
子「絵本読んで」
母「桃太郎」
子「もっとFGOっぽく」
母「──それは鬼ヶ島を取り戻す物語」
子「もっとドクターっぽく」
母「どんぶらこっこ、どんぶらこっこと桃が川から流れてきました。大きな桃です。中を割ると──話の途中で悪いがワイバーンだ!!」— ミーシャ(狂) (@nowhere_mikhail) October 30, 2017
この時点で、「絵本読んで」「桃太郎」「もっと~~」っぽくというテンプレートができあがっていますね。
2019年3月
時間が経ち、2019年3月に再び流行が起こります。
子「桃太郎読んで」
親「昔々あるところに」
子「もっと監査法人っぽく!」
親「おばあさんは川で取得した桃を資産計上するものの、傷みが激しく減損の兆候あり。事業計画上、生まれる予定の桃太郎が鬼から奪う財宝で将来キャッシュの十分な生成が見込まれ回収可能と主張」
子「キャッキャ」
— k.shimbo (@Kensuke0724) March 2, 2019
娘「絵本読んで」
母「桃太郎」
娘「もっと月ノ美兎っぽく」
母「川から大きな桃が流れてきまして、え?いやw私の実体験ではありませんよw現実でありえないでしよw桃が流れてくるなんてwwん”ん”!!えっと、どこまで話しましたっけ?あ、そうそう、そう、桃がね、流れてきたんですよ、川から」— 龍雅@凍結龍Vtuber (@DragonSample) March 11, 2019
娘「絵本読んで」
母「桃太郎」
娘「もっとFGOっぽく」
母「前方から魔力反応を確認――、ッこれは!?――大きな桃です、先輩!」
ロマニ 「そんな馬鹿な!?だって桃だぞ!?ましてや桃の中からサーヴァント反応なんてあり得ない!」— SUIT_A (@SU1T_A) March 8, 2019
子供「桃太郎読んで」
母「昔あるところに」
子供「もっとシンゴジラ風に」
母「この動き、川上にある異常発達したバラ科モモ属の果実と思われます。擬音から中に人がいる可能性も捨て切れません」
子供「有識者によるといても死ぬと」
母「お言葉ですが中で既に呼吸をしているものと思われます」
— まっきぃ@TRPGを嗜む紳士 (@makkiTOEFog) March 12, 2019
子供「桃太郎読んで」
父「昔あるところに」
子供「もっとデッドプール風に」
父「これは俺ちゃんの誕生秘話….じゃない。クソデカい桃の話。どんな物語って??愛の物語さ。愛は美しい。愛さえあれば世界は桃色、いや薔薇色さ。愛がなかったら人生はおデブママのあそこみたいな味になっちまう。
— アメコミ、映画、MFF専用垢 (@masamo0027) March 13, 2019
娘「絵本読んで」
母「桃太郎」
娘「もっとスペースコブラっぽく」
母「鬼たちのオイタが過ぎるってんで俺は鬼ヶ島に向かった。ところが頼れるお供は喋る猿、キジ、おまけにワンコときたもんだ!
俺ぁ飼育員じゃないんだがね。
全くどうなっちまうのこれ?
次回「ならず者チーム」でまた会おう」— ナウい (@nantoooo) March 13, 2019
「もっと~~っぽく」という部分は、「~~あるあるネタ」として知っている人にウケるネタとなっています。
また特に、読み聞かせということもあり、モノマネネタとしての側面が強いですね。~~のキャラなら言いそうな語り口を再現したツイートが評価されました。
3度の流行を見ていると、それほど内容が変わっていなくても評価されるケースがあります。
それだけこのテンプレートは、桃太郎という切り口で広い人に伝わり、あるあるネタとモノマネで共感を呼ぶものになっていると言えるでしょう。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
こちらもおすすめ
「終 制作・著作 NHK」の元ネタ・初出・流行のきっかけは?