どうも、木村(@kimu3_slime)です。
「うちのオカンがな、好きな~の名前を忘れたらしいねん。」
「どんな特徴か教えてみてよ」
「~って言うてた」
「ほな~やないかい」
「俺も~と思てんけどな、おかんが言うには、~。」
「ほな~と違うかぁ」
といったフレーズをTwitterで見るので、その元ネタ・初出を調べてみました。
「オカンが名前忘れた~ほな違うかぁ」の元ネタ・初出
元ネタとなったのは、吉本興業に所属するお笑いコンビ・ミルクボーイの「コーンフレーク」という漫才です。
駒場(ボケ)「うちのオカンがね、好きな朝ごはんがあるらしいんやけど。」
内海(ツッコミ)「あ、そうなんや。」
駒場「その名前をちょっと忘れたらしくてね。」
内海「朝ごはんの名前忘れてもうて? どうなってんねんそれ。でもね、オカンの好きな朝ご飯なんか、岩のりかめかぶくらいやろそんなもん。」
駒場「それがちゃうらしいねんな。」
内海「違うの!? えぇ!?」
駒場「色々聞くんやけど、全然わからへんねん。」
内海「わからへんの。ほな俺がね、オカンの好きな朝ごはん、一緒に考えてあげるから、ちょっとどんな特徴言うてたかって、教えてみてよ。」
駒場「甘くてカリカリしてて、牛乳とかかけて食べるやつやって言うねんな。」
内海「ほー……コーンフレークやないかい。その特徴は完全にコーンフレークやがな! すぐわかったやんこんなんもう。」
駒場「これちょっとわからへんのよな。」
内海「何がわからへんのよ?」
駒場「俺もコーンフレークと思うたんやけどな。」
内海「いや、そうやろ?」
駒場「オカンが言うには、死ぬ前の最後のご飯もそれでいいって言うねんな。」
内海「あー……、ほなコーンフレークと違うかぁ。人生の最後がコーンフレークでええわけないないもんね。」
(続く)
彼ら(ミルクボーイ)はM-1グランプリ2019で優勝し、そのため2019年12月23日頃からTwitterで類似のネタが流行するようになりました。
「オカンがな、好きなロックバンドの名前を忘れたらしくてね」
「どんな特徴言うてたか教えてみてよ」
「よく政治のツイートをしている人がボーカルやって言うねんな」
「アジカンやないかい」
「オカンが言うには、眼鏡が似合うイケメンのボーカルって言うねんな」
「ほなアジカンと違うかぁ」— うし (@Gyuni_kun) December 23, 2019
「オカンがな、好きなバンドの名前忘れたって言うててね」
「どんな特徴か教えてよ」
「ボーカルがMステの階段すごい降り方したんよ」
「KingGnuやないかい」
「オカンが言うにはメンバー全員加藤諒みたいな顔しとるって言うねんな」
「ほなKingGnuとちゃうかあ」— おすい (@King_osui) December 23, 2019
「オカンがな、好きなゲームの名前を忘れたらしくてね」
「どんな特徴言うてたか教えてみてよ」
「よく感度3000倍になってオークに負けてるって言うねんな」
「対魔忍やないかい」
「でもオカンが言うには、全年齢対象って言うねんな」
「ほな対魔忍と違うかぁ」— ぢるの (@jazzcoltrain) December 24, 2019
「オカンがな、好きな歌い手の名前忘れた言うてて」
「特徴教えてよ」
「オカンが言うには、なんか高い声で歌う、飲み物の名前もじってる人らしいねん」
「ウォルピスカーターやないかい!」
「でもな、オカンが言うにはライブの生歌がめっちゃ上手いんやて」
「ほなウォルピスカーターと違うかぁ」— ウォルピスカーター/キャスティングミス (@wolpis_kater) December 24, 2019
「オカンがな、使ってるフォントの名前忘れた言うてて」
『特徴教えて』
「エヴァンゲリオンで使われてて」
『マティスやんか!エヴァと言えばマティス、マティスといえばエヴァやからね!』
「いやでも町内会の張り紙にピッタリらしいねん」
『ほなマティス違うかー。会長襲来してまうからね。』— トミナガハルキ/デザイン事務所AMIX (@asobodesign) December 25, 2019
「オカンがな、好きなラッパーの名前忘れたって言うててね」
「どんなんよ」
「東京生まれヒップホップ育ちで悪そうな人は大体友達らしいねん」
「それはZeebraやろ!」
「俺もZeebraやと思ったんやけどなぁ〜速攻でNorikiyoにアンサー返したって言うんよ」
「う〜んならZeebraちゃうなぁ」
— κβм (@KBM_JPN) December 25, 2019
「オカンがな、ある政党の名前を忘れたって言うてんねん。」
「特徴言うてみ。」
「桜を見る会にぎょうさん自分の知り合い呼んだ人が総裁らしいねん。」
「それ自民党やないかい。」
「でもな、自由で民主的な国を目指しているらしいねん。」
「ほな自民党ちゃうなぁ。」— 明石順平@「人間使い捨て国家」発売中 (@junpeiakashi) December 26, 2019
「オカンがな、好きな実況者の名前忘れた言うてて」
「特徴教えてや」
「オカンが言うにはな、マイクラなのにクラフト禁止してるらしいねん」
「ほなワイテルズやないか!ご長寿シリーズのクラなしは有名やからな」
「でもオカンが言うには、茶番で泣けるらしいねん」
「ほなワイテルズちゃうなぁ」— やらかし上手のNakamuさん (@NakamuWT) December 26, 2019
これらの伸びているツイートでは、
- 元の漫才に比べ、6文に圧縮されている
- 「わかりやすい特徴」→「美化された特徴」というボケツッコミ
- 「好きな~~の特徴」についてで、ファン受けする
という特徴がありますね。
Twitterでは、しばしば、自分の好きな人物やジャンル、コンテンツを布教するような大喜利が流行します。例えば、「絵本を読んで もっと~っぽく」や「崖から突き落として生き残った奴を選別するオタク」がそうですね。今回は「オカン」という人物を立てることで、必ずしも詳しくない人の理解の仕方をネタにしています。
「~~の名前を推測してほしい」という謎掛けを冒頭で提示することでつかみを得て、最後にボケにツッコむ形でオチをつける形式で、短いながらもよくできた漫才だなと思いました。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
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